西武山川、8月は打撃“6冠”で初の月間MVPも「全くレギュラーとは言えない」
2か月の2軍暮らしで成長「『今日打たなければ、明日がない』という気持ちを忘れずに」
8月度の『日本生命月間MVP賞』に西武の山川穂高内野手が選出され、4年目での初受賞を「すごい嬉しいです」と喜んだ。
今季は5月1日に1軍登録を抹消されたが、7月8日に再昇格。代打起用の中で1打席ずつで着実に結果を残し、7月26日からは先発出場が続いている。8月は、主に5番打者としてクリーンナップの一角を任され、チームの13連勝に大きく貢献した。27試合にスタメン出場し、30安打、9本塁打、28打点、打率.326の成績。さらに、本塁打、打点、塁打(64)、四球(20)、長打率(.696)、出塁率(.451)の6部門でトップだった。
大活躍の要因として、山川自身は、2か月間と長きを要した2軍生活を挙げた。
「2軍ではずっと、『調子が悪い時にどうやって3割を打とうかを考えてやることが、1軍に上がった時に絶対に役に立つ』と思ってやっていました。悔いの残る打席を1打席も作らないように、毎打席ごとに集中して打席に向かえたことで、実際に3割以上も打てましたし、今の成績につながっていると思います。本当に大事な2か月でした」
打率を残すためには「四球も1つの武器」だということも痛感したという。1軍を見据えた2軍での取り組みによって、1軍でも同様の数字が残せているのだと、本人は分析する。
8月は、4試合で4番を打つなど、チーム内でもすでに欠かせぬ得点源となっているが、それでもなお、「レギュラーではない」と、きっぱりと言い切る。「西武でレギュラーを獲るというのは、ものすごい打たなければいけないと思うので、この成績ぐらいでは、全くレギュラーとはいえないと思っています。これからの試合も、今の立ち位置に安心せず、1軍に上がってきた時の、『今日打たなければ、明日がない』という気持ちを忘れず、死ぬ気でやっていきたいと思います」。さらなる飛躍、成長を誓った。
(上岡真里江 / Marie Kamioka)