コロナ禍の東京に降雨も直撃 球児は無事最後の夏を終えることができるのか?

雨天のため25日の西東京大会第1試合を全球場で中止に
雨天のため25日の西東京大会第1試合を全球場で中止に

雨天順延による大会日程消化は問題なしも、感染拡大は予断を許さない状況

 東京都高野連は25日、雨天のため同日の西東京大会第1試合を全球場で中止すると発表した。抽選後から屈指の好カードとして、注目が集まる早実-八王子学園八王子はもう3回目の雨天順延となった。18日の開幕以降、予定されていた1回戦はことごとく順延に。1回戦57試合中、開幕から1週間が過ぎてなお約半分の29試合しか消化できていない。保護者のなかには「本当に全日程を消化できるのか」と不安視する声もある。3年生のための代替大会は無事開催されるのか。

 東京都高野連関係者は「その心配はありません。決勝戦は西東京が8月7日、東東京が8月8日を予定しているが、今年は甲子園がないぶん、仮に日程を後ろ倒しにしても問題がない。例年4回戦以降を行う神宮球場も、もともと今年は五輪などで使わない予定でしたから、プロや大学野球とかぶることもありません」。ただ、雨による大会日程消化には問題がない一方で、やはり新型コロナウイルスの拡大は無視できないとも語る。

「ついに一日の感染者数が300人を越えましたからね。これ以上都内で感染が拡大すると、運営的には難しい部分もある。実際、例年よりスタッフの人数を減らして大会を行っていますが、スタンドの隙間から中の試合を覗こうと集まってしまう人も一定数いる。保護者や控え部員はスタンドに入れてますし、いくら応援は控えてほしいとお願いしたって限度がある。これから梅雨が明けるとマスクをしての観戦で熱中症の危険もありますし、また対策を考えないと」

 全国的には今夏の甲子園交流試合出場が決まっていた花咲徳栄や県岐阜商などで、学校やチーム内に感染者が出ているケースもある。球児たちの最後の夏は今後どのような局面を迎えるのか。予断を許さない状況が続く。

(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)

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