イチローの華麗な外角低め流し打ちにMLB136勝右腕が嘆息「魅惑的に映る」
メッツで解説を務めるダーリング元投手が感服
マーリンズのイチロー外野手は18日(日本時間19日)、本拠地でのメッツ戦に「7番・中堅」で先発出場し、今季6度目となるマルチ安打を記録した。5回先頭の第2打席では、外角低めカーブを華麗な流し打ちで左翼へ弾き返し、大量7得点の引き金となったイチローの打撃技術について、敵地メディアは「魅惑的」と賞賛している。
辛辣で知られるNYメディアを唸らせる一撃だった。5回先頭打者で出番を迎えたイチローが一流の技を見せた。メッツ先発ハービーが外角に投じた時速81マイル(約130キロ)のカーブを見事に左翼へ流し打った。
敵地ニューヨークで中継しているテレビ局「SNY」の実況は「イチローの通算安打は3077本です」と淡々と紹介。すると、解説を務めるメジャー通算136勝のロン・ダーリング元投手は「彼はこのエリア(外角低め)の球を、何本ヒットにしてきたのでしょう。バックドアのカーブですよ」と噛みしめるように語った。
イチローが立つ左打席から最も遠い外角低めのコースに逃げていくカーブを、鋭く振り出したバットで完璧に捉えた。
「この外角低めのエリアを、バットでカバーできると思う人はいません。しかも、彼はすでに一塁に走り出している。ホームプレートから体は離れています。それでも、十分に打球を弾き返せるのです。彼の外角低めをカバーする姿が、私には魅惑的に映るんですよ」
体は一塁方向に向かう一方で、バットは三塁方向の変化球を完璧に捉える。イチローならではのバット技術に、ダーリング氏は思わずため息をついた。
この日は4打数2安打1敬遠と抜群の活躍を見せたイチロー。専門家ですら、その独特のテクニックには、感動を禁じ得ない様子だった。
(Full-Count編集部)