ロビンソン・カノの電撃移籍の真相 指揮官と打順を巡って確執か

金銭面の開きのみが移籍の理由ではなかった

ヤンキースのジョー・ジラルディ監督(49)がマリナーズにFAで移籍したロビンソン・カノ(31)と打順を巡る確執があったことを認め、米国で話題になっている。

カノはヤンキースに10年3億ドル(300億円)という法外な賃上げ交渉を行っていたが、契約延長に至らず、マリナーズと10年2億4000万ドル(約240億円)という巨額契約を結んだばかり。だが、金銭面の開きのみが移籍の理由と思われていたが、実情は少し違ったのかもしれない。10日付ニューヨーク・ポスト紙によると、今季カノは二番打者を務めることが多かったが、契約の最終年で、よりヒットや打点を稼げる三番打者を希望していたという。

「ロビー(カノ)は二番が不満だったと直接は言わなかったが、周囲から色々なことを漏れ伝わってきた。そこで彼とは話す機会を持った。『(2番起用は)OKだ。監督の方針に従います』と言っていたんだがね……」

フロリダ州レークブエナビスタで行われているウィンターミーティングに出席しているジラルディ監督はそう明かした。

デレク・ジーターの負傷により、カノは序盤の3か月は2番打者での出番が多かった。「ロビーにはこう言ったんだ。『お前に3番を任せる時がくればそうする。でもチームが勝つにはお前に2番を打ってもらうのがベストなんだ』」と指揮官。その裏話からも、カノが打順への強いこだわりを持っていた様子が伝わってくる。

一方、カノの新天地、マリナーズのロイド・マクレンドン新監督(54)は「『好きな打順で打てばいい』と彼には伝えた。彼は特別な才能を持っている」と話しているという。すでに監督室でそう伝えたそうで、来季浮上の鍵を握る主砲のモチベーションアップを妨げる打順問題は、カノに一任する方針だ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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