激化する広島CS先発ローテ争い、7回無失点の中村佑「そこを意識して投げた」
22日巨人戦で7回無失点の好投も緒方監督「イニングの入り」
広島の中村祐太が22日の巨人戦に先発し、7回無失点の好投で5勝目を挙げた。ポストシーズンの先発ローテ入りを狙う中村祐は「前回は探り探りで試合に入って、腕が振れていないと言われたので、今日は初回から全力で飛ばしていった」と、巨人打線を7回まで散発の3安打に封じた。
緒方監督が「フォークがよかった」と言うように、ピンチの場面も三振を奪って切り抜けた。中村祐は「前回の登板の時、腕を振らない方が、フォークが落ちた感覚があった。今日は腕を振りすぎないように投げて、自分でも感覚がよかった」と自ら分析し、「フォークでストライクが取れれば、スライダーも生きてくる。あとはインコースをしっかり使うことを心がけた。どの球種も今日はしっかり腕を振って投げられた」と胸を張った。
「最初から全力でいって、長い回を投げられたことは自信にしてもいいと思う」と中村祐は自らの投球に手応えをつかんだ様子だったが、緒方監督は「イニングの入りのところは修正ポイント」と、3イニングで先頭打者に安打を許した部分を指摘し、「今回の投球でCSでも(先発で使う)、とは言わない。まだ他にもピッチャーはいるから」と、厳しい評価も見せた。
中村祐は「CSで投げられるチャンスはなかなかないと思うので、そこを意識して投げた」と意欲十分で、「使ってもらえるかどうかはわからないが、自分としてはそこに向けて準備するだけ」と意気込んだ。前夜の大瀬良や残り試合で先発が予想される岡田なども含めて、ポストシーズンの先発入り争いは、まだまだ続きそうだ。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)