なぜ茨の道を選ぶのか ソフトB松坂、現役続行への思い「なんとかしたい」
批判の声も大きい中でこだわる現役の道「諦めずにやっていくだけです」
ソフトバンクの松坂大輔投手が27日、福岡・筑後市内のファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」で、現在の心中を語った。今季が3年契約の最終年の右腕。オープン戦で7回無安打無失点の好投を果たした後、手術した右肩に異変が出て離脱。1軍登板どころか、2軍戦での登板もないまま、リハビリ組で苦しい治療とリハビリの日々を送ってきた。
球団側は復活を目指す松坂をバックアップするために契約を延長する意向であるとされ、さらに、この日、一部で現役続行の意思が報じられていた。この日もファーム施設でトレーニングを行なった右腕は「投げた後、今日のほうが(状態は)良かったですね。トレーナーにチェックしてもらいましたけど、昨日よりも今日のほうがいいと言っていました」と話した。
現役への思いを再度、この日問われた松坂。「もう1度しっかり投げられるように、なんとかしたいと思っています。マウンドに立ちたい? そうですね。まだ実戦までは見えていないですね。投げられるような状態になればいいですけど、リハビリする中で、リハビリを担当してくれた人とかと話しながら、こういう動きなら肩に負担がかからないんじゃないかという話もしながら、リハビリ、トレーニングをしていた。言ってもそう簡単にはいかないと思いますけど、なんとかまともな形で投げられる、なんて言うんですかね……、しっかりゲームに投げられる形を、今やっとちょっと見えてきているので、まずはその形がしっかり整うようにというか、簡単なことではないですけど、諦めずにやっていくだけですね」と語る。追い求めているのは、マウンドに立つ喜び、そして、そこで投げられる喜びなのだろう。
道のりは平坦ではない。ソフトバンクに入団して3年、働けていない。野球界で酸いも甘いも経験してきた右腕だけに、自身への風当たりの強さは感じているはず。それでも、茨の道を選ぶのは、やはり「もう1度投げたい」という一心から。「監督も言っていましたけど、肩は急に状態が変わることがあるから、自分ではもう少しかかると思っても急に出来るかもしれないし、それは分からないですね」。批判の声も大きい中で、こだわる現役の道。苦しみを乗り越え、松坂復活の日が、いつか訪れるだろうか。
(Full-Count編集部)