ソフトB工藤監督が規定投球回目指す千賀を後押し「頑張ってもらいたいね」
最高勝率タイトルよりも規定投球回到達「勇気を持って投げてくれる」
ソフトバンクの工藤公康監督が、6日のオリックス戦(ヤフオクD)で先発する千賀滉大投手の決断に理解を示した。
現在、13勝4敗をマークし、勝率.765でリーグトップに立っている千賀。このままシーズンを終えれば、最高勝率のタイトルが決まる。仮に6日に黒星がつくとリーグトップから陥落し、初の個人タイトル獲得を逃すことになる。登板を回避し、タイトルを確定させる方法もあったが、千賀は登板を希望。あと6イニングに迫っている自身初の規定投球回到達を優先し、タイトルを逃すリスクを覚悟の上で先発登板することになった。
工藤監督は5日の全体練習後、千賀について「頑張ってもらいたいね。そっちの(登板せずにタイトルを取る)選択もあるけど、勇気を持って投げてくれるので、いい結果が出るようにと思っています」と語った。
現役時代にMVP2度、最優秀防御率4度、最高勝率3度、最多奪三振2度と数々のタイトルを獲得してきた工藤監督。通算224勝を挙げた先輩投手として「規定投球回にいくというのは、打者も規定打席があるけど、自分の中で目標みたいなもの。僕もギリギリ(到達する)というのがあったけど、そこにいくと色々見えてきたり、それをまた越えようとして飛躍の年になる。1つ1つ目標をクリアしていくのは大事」と話す。
「タイトルを取ってもらえるのはありがたいこと。1年間頑張ってきた証がタイトル。ただ、個人の価値観は違うからね。そこを求めてやるのはいいこと」と、リスク覚悟で自身の信念を貫く千賀の考えを尊重していた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)