松坂の投球はメジャー8年でどう変化? OP戦3度の登板で見えた課題と可能性

インフルエンザ発症までOP戦に3度登板、松坂の今

 9年ぶりに日本球界に復帰したソフトバンクの松坂大輔投手(34)。日本を離れている8年で彼の投球はどう変化したのか。オープン戦3度目の登板となった17日のロッテ戦(ヤフオクドーム)から、松坂大輔の今を探ってみる。

 そのロッテ戦。結果から言えば、6回97球を投げて、4安打3失点。奪三振は4個、四球は1つ。クオリティースタートを果たした。

 立ち上がりは最悪だった。先頭の荻野貴にカーブをうまくすくわれる左前安打を許すと、続く鈴木には右前安打。走者の荻野貴はスタートを切っており、無死一、三塁とされた。角中には左中間を破る2点適時二塁打、今江にも詰まりながら、左前適時打を浴びた。いきなりの4連打で、あれよあれよという間に3点を失った。

 だが、ここから松坂は立ち直った。井口が初球を打ち、三ゴロ併殺となると、そこからは別人のような投球。2回の先頭・中村をスライダーで空振り三振に切ると、そこから5回2死で今宮が遊ゴロ失策を犯すまでは、1人の走者も許さぬ完全投球。自ら志願して上がった6回までノーヒットピッチングを続けた。

 何が松坂を変えたのか。「立ち上がりがいいほうではないので」とは工藤監督。元々、松坂は立ち上がりが苦手とされ、尻上がりに調子を上げていく投手。現にここまでの実戦2試合でも初回に走者を出し、極寒の中で登板した10日の巨人戦(長崎)では初回に失点している。

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