NPB経験が采配に影響を与えるのか…韓国代表を率いる元中日・宣銅烈監督

会見に参加した侍ジャパン代表・稲葉監督、台湾代表・洪監督、韓国代表・宣監督(左から)【写真:篠崎有理枝】
会見に参加した侍ジャパン代表・稲葉監督、台湾代表・洪監督、韓国代表・宣監督(左から)【写真:篠崎有理枝】

1995年から4年間中日でプレー、1996年にはセーブ王に輝く

 11月に開催される「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」に出場する野球日本代表「侍ジャパン」のメンバーが12日に発表された。同時に、参加する3チームの代表監督が揃って登壇し、今大会に欠ける意気込みを語った。

 日本代表の稲葉篤紀監督、チャイニーズ・タイペイ代表の洪一中監督と並んで写真に収まったのは、韓国代表を率いる宣銅烈監督だ。宣銅烈といえば、1996年から4年間を中日でプレーした名投手。韓国では通算146勝40敗、132セーブを記録。日本では移籍後1年目の1996年こそ奮わなかったが、翌1997年には38セーブを挙げてセーブ王に輝き、中日に在籍した4年で98セーブを記録した。1999年を限りに現役を引退。その後は韓国球界でコーチや監督の経験を積んだ。

 代表チームでは、2006年の第1回WBC、2015年の第1回プレミア12、今年の第4回WBCで投手コーチに就任。その後、2020年の東京五輪まで代表専任監督になることが決まった。侍ジャパンの稲葉監督同様、今回の「アジア プロ野球チャンピオンシップ」が初陣となる。

 会見では、今回の代表チームについて「国内リーグは打高投低なので、守れる野球が大事。若手は機動力が高い」と分析。「これまで見せられなかった野球をしたい」と、新生韓国代表をアピールした。

 気になるのは、NPB経験を持つ宣監督がどんな采配を見せるか、だ。中日で活躍した頃から20年の月日が経ってはいるが、NPBで実際プレーしたからこそ見える日本チームの長所短所もあるだろう。長年にわたり好敵手として鎬を削ってきた日本と韓国だが、宣監督の存在こそが今後の韓国代表チームをさらに手強い敵とする可能性を秘めている。

 日本の印象について「自分は日本で選手生活を送った経験があるが、投手はコントロールがよく、打者も能力が高い。きめ細かい野球をする」と、非常に一般的な答えを返した。が、これを額面通りに受け取ってはいけないだろう。韓国球界で初の代表専任監督として、初陣から結果を求められる立場。自らの経験を生かした対策を練ってくるはずだ。

 11月は代表に選ばれた24歳以下の選手たちが見せる将来性や潜在能力が気になるところだが、宣監督の采配にも注目すると面白いかもしれない。

(Full-Count編集部)

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