鷹が提供する新たな“野球観戦”の形 「タカガール・デー」の裏で行われた新施策とは?

「オンライン観戦」でファンと交流する球団OBの新垣渚氏(左)と江尻慎太郎氏【写真提供:福岡ソフトバンクホークス】
「オンライン観戦」でファンと交流する球団OBの新垣渚氏(左)と江尻慎太郎氏【写真提供:福岡ソフトバンクホークス】

球団OBを起用して「OBと一緒にオンライン観戦inタカガール・デー」を開催

 ソフトバンクは8月29日と30日、本拠地PayPayドームで行われた日本ハム戦で女性向け人気企画「タカガール・デー」を開催した。来場者全員にピンクを基調にした「タカガール・ユニホーム」を配布。乳がんの撲滅や早期発見を啓発する「ピンクリボン運動」とも協力し、ベースやスコアボードがピンク色に染まった。

 飲食店では「タカガール・デー」のためのスペシャルメニューが用意され、一躍有名となった「ロボット応援団」の「Pepper」や四足歩行型ロボット「spot」はタカガール・ユニホームを着用。29日は4996人、30日には4993人のファンが来場。新型コロナウイルス感染症の影響で、観客の上限が5000人に定められているため、スタンド一面がピンクに染まることはなかったものの、その中でも盛り上がりを見せていた。

 その「タカガール・デー」の“裏側”でソフトバンクは新たな取り組みを始めた。新型コロナ禍においての新たな観戦スタイルの1つとして、球団OBを起用して「OBと一緒にオンライン観戦inタカガール・デー」を開催した。

 球団OBで現在はトレーナーとして活躍する馬原孝浩氏、そして球団職員の城所龍磨氏、江尻慎太郎氏、新垣渚氏の4人が2組に分かれてビデオ会議アプリ「Zoom」を通じ、試合を観戦しながらファンと交流するというもの。参加した約50人の女性ファンから質問に答えたり、ゲームなどで交流した。

 この「オンライン観戦」は、この「タカガール・デー」に限定されたものではなく、今後の新たな「観戦スタイル」として導入することを企画している。新型コロナウイルスの感染拡大により、スタジアムに入場できるファンの数が上限5000人に設定されている。現状、多くのファンが観戦に来たくても、来られない状況にある。そうしたファンに少しでも楽しめる機会を提供できないか、として企画されたのが、この「オンライン観戦」だった。

 最近は様々な新しい観戦の形が提供され始めている。これまではなかなかファンが知ることのできなかったOBや選手の魅力を発見できる機会として、このソフトバンクの「オンライン観戦」も1つの可能性を示していると言えるだろう。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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