2年連続日本シリーズ進出狙う広島、投打のCS通算成績から浮かぶ打率8割超えのキーマン
広島対DeNA、セ・リーグCSファイナルステージは昨季と同カード
パ・リーグの楽天に続き、セ・リーグのクライマックスシリーズも、3位DeNAが勝ち抜けた。今季のポストシーズンは「下剋上」になるのか? 両リーグ揃って3位チームがファイナルステージに上がったのは、史上4回目のことだ。
セ・リーグでは2007年からクライマックスシリーズが始まったが、広島は2013年まで出場することができなかった。DeNAも2016年までCSに進出していない。
セのCSは、2007年から2012年まで、巨人、阪神、中日、ヤクルトの4球団で争われていた。今年は、その4球団が敗退して、”新参者”の広島とDeNAでリーグ優勝を争っている。セ・リーグの勢力図は大きく変化しているのだ。
広島のCSの勝敗は5勝5敗1分。ファーストステージは2勝1敗1分、ファイナルステージは3勝4敗、昨年はリーグ勝率1位となり、CSファーストステージを勝ち抜いたDeNAを3勝(+アドバンテージ1勝)1敗で退けた。今年も全く同じ顔合わせになった。
試合数は少ないが、広島にはCSにめっぽう強い選手がいる。主要な選手のCSでの成績を見てみよう。
○打者
菊池涼介 40打数12安打0本3点 打率.300
田中広輔 13打数11安打1本4点 打率.846
新井貴浩 42打数9安打0本3点 打率.214
丸佳浩 41打数8安打1本4点 打率.195
石原慶幸 26打数6安打0本0点 打率.231
エルドレッド 32打数5安打1本5点 打率.156
松山竜平 26打数2安打0本1点 打率.077
鈴木誠也 17打数1安打0本1点 打率.059
會澤翼 3打数1安打0本0点 打率.333
安部友裕 8打数0安打0本0点 打率.000
短期決戦だから数字にばらつきがあるが、田中広輔は13打数11安打。打率なんと.846、2014年はファーストステージで1打数1安打1四球、昨年のこのシリーズは12打数10安打、4試合ともにマルチヒット。しかも5四球を選び、出塁率は.882という驚異の数字をマーク。チーム総計16得点のうち6得点を1人で記録した。
田中は固め打ちが多い打者だ。調子に乗ると手が付けられない。今年も田中が暴れれば、広島の勝利はぐっと近づくだろう。
鈴木誠也の欠場が決定的な中、レギュラーシーズンでは、見事にその代役を果たした松山竜平は、CSでは2安打しかしていない。CS初出場になるバティスタも含めた主軸の活躍も気になるところだ。