打席でも貢献の女房役が田中将大の快投絶賛「速球の制球が素晴らしかった」
打席では5回適時打&7回ソロ弾で強力な援護射撃
18日(日本時間19日)に行われたアストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦で、7回無失点の快投劇を披露し、チームを2009年以来となるワールドシリーズ(WS)進出王手に導いたヤンキース田中将大投手。王手を掛けるか、王手を掛けられるか、という重要な一戦で大仕事を成し遂げた右腕について、バッテリーを組んだサンチェスは「速球の制球が素晴らしかった」と快投のカギを明かした。
これまでレギュラーシーズンではアストロズ戦で4試合に先発し、0勝2敗、防御率10.38の成績。メジャーで最も相性の悪いチームとしていた“天敵”を、立ち上がりから寄せ付けなかった。味方守備の乱れなどで出塁を許す場面もあったが、低めの制球でバットを振らせ、序盤は打たせて取るスタイル。徐々にスライダーやスプリットではなく速球を振らせて三振を奪う形に持ち込み、終わってみれば7回を3安打1四球8奪三振無失点の圧巻パフォーマンスだった。
13日(同14日)のシリーズ初戦も、黒星こそ喫したが6回を4安打2失点の力投。ポストシーズンでは“天敵”相手に好投を続ける田中だが、女房役を務めたサンチェスはこの日のキーポイントとして「速球の制球が素晴らしかった」と称えた。そのため「ストライクゾーンを積極的に攻められた。速球がよかったおかげで、スライダーやスプリットもしっかり生きた」と解説。投球の軸となる速球の出来映えが、田中好投のカギだと明かした。
田中が快投できた背景には、アストロズ先発カイケルから先制点を奪った打線の奮起もある。ヤンキース打線は、今季はここまでポストシーズンも含め2試合で対戦し、合計13イニングを防御率0.00に抑え込まれていた。だが、2回にバードが先制タイムリーで1点を奪うと、2回にはジャッジが2点目を記録。サンチェスも5回に適時打、7回にソロ弾を放ち、2安打2打点をマーク。バットでも田中を盛り立てた。
2連敗からの3連勝でリーグ優勝に王手を掛けたヤンキース。田中が快投でつないだ流れをそのままに、敵で迎える20日(同21日)第6戦で一気に勝負をつけてしまいたいところだ。
(Full-Count編集部)