「ニセモノのアライバ」　川崎宗則＆西岡剛が合同で爆笑会見、コンビ復活は「運命」

新入団の川崎は13日デビュー予定、契約更新の西岡は8日にも出場

　独立リーグ「ルートインBCリーグ」の栃木ゴールデンブレーブスでともにプレーすることになった元ソフトバンクの川崎宗則内野手と元阪神の西岡剛内野手が7日、栃木県小山市内のホテルで合同会見に臨んだ。2006年のWBCや08年の北京五輪で二遊間を組んだ「名コンビ」の復活に、川崎は「剛と一緒にプレーするので、すごく楽しみです」と期待。39歳を迎えたムネリンは、熱男ならぬ「“熟男”のプレーを見せたい」と宣言した。西岡は「2人でできるのは心強い。感謝ですね」とかみしめた。

　2005年のオールスターにともに選出されて以降、兄弟のように深い関係性を築いてきた2人。川崎は、西岡の鋭い嗅覚を「チーター」に例え「彼のチーターのスイッチを僕が押したい。剛のプレーも引き上げていきたい」と強調。それに対し、西岡も「（一緒にチームでプレーするのは）最初で最後になるかもしれない。しっかりムネさんのモチベーションも上げたいなと思います」と応えた。2人の共通点を問われると、川崎は「挑戦すること」と即答し、同じチームでプレーすることになったことを「運命です」と語った。

　復活の二遊間実現へ、高まる期待。報道陣からコンビ名の命名を問われると、川崎は「ニセモノのアライバで」とまさかの発言。2000年代の中日黄金時代を支えた荒木雅博・現中日一軍内野守備走塁コーチと井端弘和・現侍ジャパントップチーム内野守備走塁コーチを引き合いに、笑いを誘った。

　川崎は昨季、台湾プロ野球の味全ドラゴンズでコーチ兼任としてプレー。今季は味全側との契約が折り合わず、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって無所属となって独自に調整を進めていた。そんな中、関係者から誘いを受け、8月下旬に栃木の練習に参加。実戦機会を求め、独立リーガー・ムネリンが誕生した。ダイエー、ソフトバンク時代に慣れ親しんだ背番号52のユニホームを身にまとう。

　18年限りで阪神を戦力外となった西岡は昨季、NPB返り咲きを目指して栃木入り。シーズン後には2年連続で「12球団合同トライアウト」を受験した。今年2月には、古巣ロッテの春季キャンプにBCリーグから派遣される”練習補助員”として参加。球拾いやグラウンド整備を行う姿が話題を集めた。今季の去就が注目される中、水面下で独自調整を進め、川崎の加入に合わせるようにして契約を更新した。

　当初は川崎の単独会見の予定だったが、急きょ西岡も参加することになり、異例の合同開催が実現。ともにメジャーリーグを経験した大物ベテランで、WBCで世界一に輝いた侍ジャパンの二遊間が早くも“共演”するとあって、約60人の報道陣が詰めかけた。

　会見に同席した元巨人の寺内崇幸監督は「新しい血をどんどんチームに送り込んでもらいたい」と期待。寺内監督よりも年上になる川崎は「監督も気を使うと思う。とにかく謙虚に！入ってきたばかりのルーキーのように。2人ともひっちゃかめっちゃかするタイプなので、抑えて。見本になれるかどうかドキドキしています」と話した。

　川崎のデビュー日について、寺内監督は13日の茨城戦がメドになると発言。西岡は早ければ8日の茨城戦に出場する。