ソフトB中村晃、連日の決勝弾 工藤監督も絶賛「1球にかける集中力がすごい」
内川の4戦連続弾でどよめきが収まらない中…「流れにうまく乗れた」
21日のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第4戦。ソフトバンクの中村晃がまたしても決勝弾を放った。1点ビハインドの6回裏、先頭の内川聖一が豪快な同点弾を放った直後、球場内のどよめきが収まらない中でライトスタンドにライナーで突き刺す勝ち越し弾。楽天を4-3で下し、日本シリーズ進出に王手をかけた。
前日に放った決勝弾と同じような低い弾道が、ライトスタンドに突き刺さった。内川の同点弾の直後、宋家豪の初球のストレートを見事に弾き返した。
「どんな投手かわかんないんで、まっすぐを狙った。(ホームラン)テラスにはいくかなと思った」と、してやったりの表情を浮かべた中村。工藤公康監督も「狙った球が来て、狙いどおりに打てたと思う。打席の中での1球にかける集中力がすごい」と、中村の2試合連続の大仕事に賛辞を惜しまない。
2回裏の第1打席ではヒットで出た内川を犠打で得点圏へと進めて、先制点をアシスト。第2戦では無死二塁からの犠打を捕邪飛にしてしまい、その失敗をずっとひきずっていた中村は「最初のバントを決められたので、あれで落ち着くことができた」という。
「昨日は何とかしないといけないという中で打ったが、今日は内川さんがいい流れを作ってくれたので、その流れにうまく乗れた」と、前の打席で同点弾を放った内川に感謝した。クライマックスシリーズという大舞台での連日の貢献に「ゲーム(の行方)を左右するプレッシャーの中で打てたことは自分の大きな経験になる」と中村は話す。
前日は自らの一発でタイに持ち込み、この日は日本シリーズ進出に王手をかけた。中村は「流れは来ているかもしれないが気は抜けない。ただ、あと1つなのでより全力でいきやすい。明日勝つのが一番。明日負けるとまたプレッシャーがかかるので」と第5戦で決める気満々だ。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)