鷹・工藤監督、柳田の電撃スタメン決断の理由 「よく打てるなと逆に感心」
大一番で電撃スタメンの柳田、工藤監督は「責任取る」覚悟で決断
リーグ王者のソフトバンクが、終わってみれば順当に日本シリーズ進出を決めた。22日に行われたら楽天とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第5戦。初回からソフトバンク打線が楽天先発の美馬から一挙に3得点を奪い、その後も加点。投手陣も楽天打線の反撃を許さず、7-0という完勝でステージ突破を決めた。
この第5戦。やはり最大のサプライズとなったのは、右脇腹肉離れで離脱していた柳田悠岐外野手の電撃復帰だったろう。9月20日の日本ハム戦(札幌D)でスイングした際に右脇腹を痛めて「右腹斜筋と肋間筋損傷、第10肋軟骨損傷」で全治3週間の怪我を負った柳田。ギリギリ間に合うかどうかという状況だったが、CS直前になっても打撃練習を再開出来ず、18日のファイナルステージの開幕には間に合わなかった。
フリー打撃を再開したのは、20日のこと。そこから、わずか2日しかたっておらず、実戦からは約1か月も離れていた。日本シリーズに間に合うかどうかと見られており、この日の復帰は、通常では考えられないようなタイミングでの突然の復帰だった。しかも、いきなり「1番・中堅」でのスタメン起用。試合後の監督インタビューで工藤公康監督が語った「彼が出たら、福岡のファンも燃えるんじゃないか」との思惑通り、球場内にスタメンが発表された際、柳田の名前がコールされると、割れんばかりの大きな歓声が上がった。
しかし、である。日頃、あれだけ選手のコンディションについて口酸っぱく語っている工藤監督が、突然、柳田の復帰を決めたのだろう。無理矢理な感がしないことはなかった。ファイナルステージは連敗スタートとなったものの、3、4戦目に連勝してアドバンテージを含めて3勝2敗。王手をかけて、状況的にも圧倒的に優位に立っていた。それなのに、あえてぶっつけ本番で、なぜ復帰させたのか。
試合後、工藤監督はこのように語っている。