楽天・渡辺直、引退会見で“感謝”の涙「楽天のユニホームで引退するのが夢だった」
引退決断の理由は「若い選手の成功が嬉しく感じるようになった」
今季限りでの現役引退を発表した楽天の渡辺直人内野手兼打撃コーチが13日、本拠地・楽天生命パークで記者会見を行った。14年間の現役生活を振り返り「楽天に入団して、色んなことがあって、最後にまた楽天のユニホームを着て引退するのは自分の夢だったので、幸せだなと思います」と語った。
渡辺直は2006年大学生・社会人ドラフト5巡目で楽天入り。2010年オフに金銭トレードで横浜(現DeNA)に移籍したが、西武を経て2018年に古巣復帰。今季は球団史上初の兼任コーチとして1軍打撃コーチも務めていた。通算成績は、1134試合に出場して打率.259、853安打、7本塁打、229打点、115盗塁を記録している。
引退を決断した理由は「シーズン半分くらいすぎて、自分の出場機会がなくなった」ことを挙げた。「コーチ兼任ということで、今まで自分が上手くなりたい、試合に出て活躍したいと強く思っていたのが、若い選手、試合に出てる選手の成功がものすごく嬉しく感じるようになって。若手の成長を手伝えてること、必死な顔を見てることにすごく幸せな気持ちになってきて。これはやっぱり選手としては違うのかなと思い決断しました」と語った。
また「楽天に入団して色んなことがあって、最後にまた楽天のユニホームを着て引退するのは自分の夢だったので、幸せだなと思います」との楽天への熱い思いも吐露。「楽天にいたときもそうですし、他球団に移ってからも仙台でプレーするときは多くの声援をいただいて。その声援に助けられて、その声援に応えたい。楽天のユニホームを着てても、他球団のユニホームを着てても、その思いは変わらなかったですし、ファンの声援に勇気を与えていただきました」と涙を流した。
1980年生まれの“松坂世代”では唯一の現役野手だった。「僕は入団も社会人からで遅かったですし、どっちかというと世代のファンみたいな感じですかね。それがみんなが大活躍してる中で遅れてプロに入って、一緒に野球ができたことは楽しかったですね」。阪神・藤川球児投手も今季限りでの現役引退を発表していることから、残る“松坂世代”は西武・松坂大輔投手、ソフトバンク・和田毅投手、楽天・久保裕也投手だけに。3人には「ボロボロになるまで頑張ってほしい、自分が納得するまで野球を続けてほしいです」とエールを送った。
(Full-Count編集部)