ダルビッシュはなぜ3戦目に投げるのか…MLB公式サイトがその理由を分析
舞台となるミニッツメイドパークでの経験、そして2番手ヒルが…
ドジャースのダルビッシュ有投手は27日(日本時間28日)、敵地で行われるアストロズとのワールドシリーズ(WS)第3戦に先発する。絶対的エースのクレイトン・カーショー投手に次ぐ2番手という評価を受けている日本人右腕だが、デーブ・ロバーツ監督は敵地第3戦に投入することを決意。MLB公式サイトがその理由を解説している。
ドジャースはWS初戦でカーショー、2戦目にヒルを投入した。先発ローテ2番手評価のダルビッシュは、地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズと同様に、3試合目に投入される。ロバーツ監督は「スケジュール通りに投げさせたかった」と、これまでのポストシーズンと先発ローテの順番を変えない理由を明かしていた。
だが、それと同時にダルビッシュが3戦目で投げる大きなメリットがある。それが、敵地ミニッツメイドパークとの相性の良さだ。今年7月31日までアストロズと同地区のレンジャーズに在籍していた右腕は、レンジャーズ本拠地以外では、エンゼルス本拠地エンゼルスタジアムに次ぐ通算6試合に登板し、4勝1敗、防御率2.16、56奪三振、11四球という圧倒的な成績を残している。2013年の開幕戦では、9回2死でゴンザレスにヒットを打たれるまで無安打無四球無得点という“準完全試合”を演じていた。
26日(同27日)の公式会見で、ダルビッシュ自身は「過去の成績というのは明日の成績に何かプラスになるということではない思う」と話しているが、全く初めての球場や打ち込まれた記憶が残る球場よりも、投げやすいであろうことは想像に難くない。
もう1つ、左腕ヒルをPS先発ローテ2番手で起用する理由がある。それが、本拠地成績と遠征成績の大きな差だ。ヒルは今季本拠地では防御率2.77、敵打線のOPS(出塁率と長打率の合計)は.568に抑えているが、遠征では防御率4.06、敵打線のOPSは.730に跳ね上がる。フライ率46パーセントでメジャー10指に入る(投球回100イニング以上)左腕は、外野が広いドジャースタジアムの方が適性が高いと判断されるのも当然だろう。
WS第1戦の前日に行われた公式会見で「自分も監督には3戦目で行きたいと言っていた」と明かしたダルビッシュ。これまでの対戦成績が暗示するような快投で、1勝1敗の五分になった対戦成績を白星先行に変えたい。
(Full-Count編集部)