2回途中KO降板のダルビッシュ、敵打線に脱帽「向こうが上手いこと打った」

ドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
ドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

敗因は「スライダー」、2回途中降板は「仕方のないことだった」

 ドジャースのダルビッシュ有投手は27日(日本時間28日)、敵地で行われたアストロズとのワールドシリーズ(WS)第3戦に先発し、1回2/3を6安打4失点で敗戦投手となった。この日の敗因を「単純にスライダーがよくなかった」という右腕は、2回持たずに降板を告げられ「チームにこれ以上ダメージがないようにということ。もう仕方ないことだったと思います」と淡々と振り返った。

 初回は無失点に抑えたが、2回先頭グリエルにカウント2?1から4球目内角ツーシームを先制ソロとされた後、打ち込まれた。ツーシームはグリエルの狙い球に見えたが、右腕も「完全にそうだと思います」と振り返る。それでも「多少甘めでも、一応あそこのコースは、自分のデータだと大丈夫(なコース)。向こうが上を行った」と脱帽した。

 この日は得意のスライダーが抜けた。「球自体はスライダー以外に関してはよかったと思う」という中で、アストロズ打線は「結局スライダーがストライクに投げられないところで、速い球に合わせた」と分析する。ダルビッシュ自身にとって、思い通りに投げられなかった失投は、無死一、二塁からゴンザレスにセンターへ運ばれた高めスライダーのみ。「基本的にゴンザレスに打たれた球以外は、自分のやりたいことはできている。ミスにしても大丈夫なミスを投げていたので、向こうが上手いこと打っていた」と、アストロズ打線を称えた。

 前日の会見では「チームに勝つチャンスがある状態で(マウンドを)降りたい」と話していたが、結果として、その目標は達成できなかった。球数は49球。レギュラーシーズン中の登板なら、続投もあり得る状況だったが、舞台は短期決戦のワールドシリーズ。本調子ではないスライダーを修正する間もなく降板を告げられた。「与えられたチャンスの中で、チームにこれ以上ダメージがないようということ。僕はもう仕方ないことだったと思います」と、早めの継投策に出た指揮官の決断は十分に理解している。

 チームは、これで対戦成績を1勝2敗とした。何とか第6戦、第7戦まで勝負が持ち越され、再び登板のチャンスが巡ってくることを祈り続けるしかない。

(Full-Count編集部)

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