ヤンキースが二塁手補強に苦戦 カノとAロッドの穴は埋まるのか?

カノとAロッドの穴埋めに苦戦するヤンキース

 ヤンキースが二塁手の補強に苦戦している。ドジャースからFAとなっていたマーク・エリスが、15日にカージナルスと合意した。獲得を目指していたヤンキースとしては、ロイヤルズと契約したオマール・インファンテに続いて、ターゲットを捕り逃がしたことになる。米紙ニューヨーク・ポストは「ヤンキースのセカンドの選択肢は日に日に少なくなる」と危機的な状況を伝えた。

 マリナーズと契約したロビンソン・カノの放出は、多くの関係者から評価されている。31歳の選手に対して10年2億4000万ドル(約247億円)という超大型契約は相応しくないからだ。ただ、すぐに埋められると考えられていた穴が、なかなか埋まらない。このままでは、バックアップとして獲得したはずのケリー・ジョンソンがレギュラーになってしまいそうだ。

 さらに、アレックス・ロドリゲスの出場停止が濃厚な三塁も不透明だ。ヤンキースは昨季途中に加入して結果を残したマーク・レイノルズの残留を考えている。一塁も守れるが、故障から復帰するマーク・テシェーラがいるため、レイノルズは三塁専門となる見込み。ただ、そうなると、仮にAロッドの出場停止が取り消された場合、レイノルズは完全な控えになってしまう。本人はレギュラーとして出場できるチームへの加入を望んでおり、Aロッドの処分が早く決まらなければ、残留交渉は難航しそうだ。

 カノとAロッドを失っても、ブライアン・マッキャンとカルロス・ベルトランが加入したことで、トータルの本塁打数はそれほど減らないと見られる。打線の補強はある程度できているが、それでもジョンソンより力があり、どのチームでもレギュラーを張れるようなクラスの選手が欲しいところだ。

 ブライアン・キャッシュマンGMは、穴を出来るだけ早く埋めたいと考えている。ただ、関係者は、春季キャンプが始まってから他球団で戦力外の選手などが出るタイミングまで待たないと、補強は難しいと見ているという。二塁、三塁、クローザーを含めた救援投手の補強と、ヤンキースがやらなければいけないことは、あまりにも多く残っている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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