球団初世界一に王手、アストロズ監督が選手に求めること「あの時自分たちは…」

アストロズのA・J・ヒンチ監督【写真:Getty Images】
アストロズのA・J・ヒンチ監督【写真:Getty Images】

2勝3敗と窮地に立たされたドジャースの底力を警戒

 ワールドシリーズ(WS)第5戦で延長11回の死闘を制し、対戦成績3勝2敗で球団史上初の世界一に王手を掛けたアストロズのAJ・ヒンチ監督が30日(日本時間31日)、電話会見に応じ、「先のことを考え過ぎると、物事が複雑になりすぎるだけ。第6戦を勝つことだけに集中したい」と意気込んだ。

 29日(同30日)にアストロズ本拠地で行われた第5戦は、WS史上2番目に長い5時間17分に及ぶ熱戦だった。両軍合わせて6本塁打、13?12という乱打戦は、両軍の間を何度も行き来した流れを、最後の最後でアストロズがつかみ取った。指揮官は「ポジティブな勢い、ポジティブな雰囲気、いいムードはすべて後押しになる」と認めながらも、「どうやって第5戦を勝ったかではなく、どう第6戦を戦うかが今は大事」と慎重な姿勢を崩さなかった。 

 3勝2敗とリードしているからこそ、選手に忘れてほしくないことがあるという。それは、ヤンキースと戦ったリーグ優勝決定シリーズ第5戦を終え、本拠地に戻ってきた時の気分だ。この時、アストロズは本拠地で2連勝しながらも敵地で3連敗し、ヤンキースにWS進出王手を掛けられた状態で本拠地へ戻った。だが、ここから2連勝で逆転優勝を果たし、2005年以来のWS進出を決めた。「あの時、自分たちは決して諦めることはなかったが、ドジャースも同じように諦めることはない。何が起きてもおかしくないということは心しておかないといけない」と、窮地に追い詰められたドジャースの底力を警戒。自分たちが同じ立場に置かれた時の気持ちを思い出すように求めた。 

 右腕バーランダーが先発マウンドに上がる第6戦。悲願の初優勝に向けて、目の前の戦いに全力を尽くす。

(Full-Count編集部)

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