鷹、オリ山本打てず完封負け 8回三塁での牧原憤死に工藤監督「正面はしょうがない」
エース千賀が8回5安打1失点と力投も打線が援護できず
■オリックス 1-0 ソフトバンク(22日・PayPayドーム)
ソフトバンクは22日、本拠地PayPayドームでオリックスと対戦し、0-1で惜敗した。千賀滉大と山本由伸の両先発が熾烈な投手戦を展開。千賀が吉田正尚に浴びた1本のソロが勝負を分けたものの、工藤公康監督は「千賀くんは本当に良かったと思います」と8回1失点と力投した右腕をかばった。
千賀は2回、先頭の吉田正に右翼スタンドへのソロ本塁打を浴びて先制点を許した。それでも、8回まで121球を投げて5安打1失点と力投。8回を3者連続三振で切り抜けるなど、オリックス打線をソロの1点に押さえ込んだ。
だが、打線が山本の前に沈黙。初回に1死一、二塁のチャンスを作ったが、柳田、デスパイネが凡退した。3回1死一、三塁では中村晃が二ゴロ併殺打に倒れて得点を奪えなかった。山本が降板した8回には1死三塁の絶好機を作ったが、代打・川島の痛烈なライナーが一塁の正面を突いた。飛び出していた三塁代走の牧原は戻れずに最悪の併殺となった。
この絶好機を逃した8回の攻撃について指揮官は「ハードラックでした。あそこはギャンブルスタートのサイン。正面はしょうがない。ちょっとでも正面を外れればね、牧原くんならセーフになれる。勝負と思ったんですが……」と説明。ボールがバットに当たったらスタートを切るサインだった。打球は不運にも一塁正面。運に見放された格好になった。
この日から観客数の上限が2万人に緩和され、1万9909人のファンがスタンドで観戦した。拍手の大きさはこれまで以上に大きく、指揮官も「いっぱいかなと思うくらい入ってくれて、選手も『ヨシ』という気持ちでやってくれたと思う。結果はこうなりましたけど、また日々新たに気持ちを切り替えてやっていきたい」と語り、前を向いていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)