大舞台で光る活躍、3発&打率.357のド軍ピーダーソン「チームで掴んだ勝利」
シーズン中のマイナー降格から学習「とても身の引き締まる思いだった」
31日(日本時間11月1日)、本拠地で行われたアストロズとのワールドシリーズ(WS)第6戦に逆転勝ちしたドジャース。対戦成績を3勝3敗のタイに戻し、ワールドシリーズ制覇に逆王手を掛けた。この日も7回にダメ押しソロ弾を左翼席に叩き込むなど、WSで3発&打率.357と目覚ましい活躍を続けるジョク・ピーダーソン外野手は「選手25人が全員で同じ糸を引いているから勝てた。チームで掴んだ勝利」と、チーム力の強さについて触れた。
6回に逆転に成功し、1点リードで迎えた7回1死。アストロズ2番手マスグローブの4球目をフルスイングしたピーダーソンは、全速力で一塁ベースを回った瞬間、打球が左翼スタンドへ飛び込むのを見届けると、思わず胸を叩いて大喜びした。だが「ああいう状況では、記憶が飛ぶ感じになってしまうんだ(苦笑)」と、興奮のあまり何をしたのか、何を叫んだのか、全く覚えていないという。そこまでの興奮状態に達したのも、崖っぷちに追い込まれたチームの望みをつなぐため、必死になってプレーしていたからだ。
鳴り物入りでデビューしたのが、2014年9月のこと。以来、メジャーリーガーとして順調に歩んできたかに見えたが、今季は極度の打撃不振に陥り、初めてマイナー降格を味わった。だが「とても身の引き締まる経験だった。もう一度打撃を学ぶ必要があった」と根本から打撃を見直した結果、世界一決定戦での活躍につながっている。
もう1つ、自分の実力を最大限に発揮できている理由がある。それは、信頼できるチームメイトと愛する家族の存在だ。この日も「選手25人が全員で同じ糸を引いているから勝てた」と、世界一という1つの目標に向かって戦うチームの絆を表現。試合後の会見には、ダウン症の兄チャンプさんを連れて登場し、「自分を見つめ直させてくれる存在」と紹介した。
崖っぷちに立たされていたドジャースは、再び優勝の確率を50パーセントに引き戻した。勝つか負けるか。結果は2つに1つ。25人で引き寄せた糸の先に「世界一」が結びつけられているように、第7戦も全身全霊で戦い抜く。
(Full-Count編集部)