新入札制度はどうなる? 米記者が指摘、ハム大谷の「MLB挑戦阻む危険性」
米紙名物記者が特集記事「金額に関する交渉は日本のべーブルースを足踏みさせている」
日本ハムの大谷翔平投手は今オフにもメジャー挑戦に踏み切ると見られている。ただ、2013年オフに田中将大投手が楽天からヤンキースに移籍したときと同様の問題が起きようとしている。大谷が移籍する場合に利用することになる現行のポスティングシステム(入札制度)が11月1日に失効。新制度はMLBとNPBの間でまだ合意に達しておらず、協議が続けられている状態だ。
田中がメジャー挑戦に踏み切る時も、ポスティングシステムが失効していた。締結までに時間がかかり、12月中旬に成立。田中の移籍は、ここから本格的に動き出した。この時、旧制度で無制限だった入札金は譲渡金として2000万ドル(約22億8000万円)という上限が設けられ、最高額を入札した1球団のみと可能だった契約交渉が、譲渡金を支払う意志のある全球団と可能になった。
では、新ポスティング制度締結に向けて何が問題になっているのか。米紙「ニューヨーク・ポスト」の名物コラムニスト、ジョエル・シャーマン記者が「金額に関する交渉は日本のべーブルースを足踏みさせている」との特集記事で現状をレポートしている。大谷が“特例”で海を渡れるかが大きなポイントになりそうだ。
シャーマン記者は「オオタニの契約を巡る当事者たち―MLBやMLB選手会、NPB、そしてオオタニが所属するチーム―の間で巻き起こる交渉の対立は、この冬に確実視されていた日本のベストプレーヤーのメジャー挑戦を阻む危険性を生み出すであろう」と指摘する。いったいなぜか。