名捕手モリーナ、プエルトリコU-23代表で監督デビューへ「非常に光栄」
人格者としても知られるモリーナ、指揮官として11月末のW杯予選に出場
メジャーNO1捕手の呼び声高いカージナルスのヤディアー・モリーナが、プエルトリコのU-23代表監督に就任したと世界野球ソフトボール連盟(WBSC)公式サイトが伝えた。今月末に公式戦デビューを果たす見込みだという。
WBSC公式サイトは「MLBのオールスター捕手であるヤディアー・モリーナがプエルトリコU-23代表監督に指名される」とのタイトルで記事を掲載。「モリーナと、彼が率いるチームは11月24日から12月3日にパナマで開催されるU-23パンアメリカン選手権で公式にデビューする予定だ。同大会は2018年開催の第3回 WBSC U-23ワールドカップへの予選となる」と報じている。
過去8度のゴールドグラブ受賞&オールスター出場を誇るモリーナ。強肩に加え、リーダーシップ、洞察力、試合を支配する存在感は際立っており、未だにメジャーNO1捕手の呼び声は高い。また、プエルトリコ代表としても過去4度のWBCに出場し、2013年、そして今年と2度の準優勝に貢献した。
プエルトリコではスーパースターとして絶大な人気を誇る名捕手は、記事の中で「非常に光栄に思う…連盟の会長が私を招集したんだ。ワクワクしているよ。チームには非常に才能あふれる有望株がいる…(連盟と私は)良い結果を出すためにゲームプランを組み立て、立派にプエルトリコの代表を務めるつもりだ」と意欲を示している。
また、モリーナの兄で元メジャーリーガーのホセ・モリーナや、ホセ・オケンドー、ビクター・ラモスといった面々もコーチングスタッフに名を連ねたという。記事では「(プエルトリコ野球)連盟会長のキレスは、素晴らしいパフォーマンスが未だにハリケーン・マリアで苦しんでいる国にプライドや喜びをもたらすことを願っている」として、同会長の「我々の国は(現在)、我々を結束してくれるポジティブなニュースやイベントが必要なんだ」というコメントも紹介している。
昨年、メジャー通算3000安打が迫るイチロー外野手が本拠地ブッシュ・スタジアムの打席に立った際には、ファンが拍手を送る時間を作るため、立ち上がって間を作るという粋な“演出”で背番号51に敬意を示したモリーナ。また、今年3月のWBC決勝で米国に敗れた際には、マウンド上で喜びを爆発させる相手チームに向けてモリーナが青いキャップを脱いで指し示し、率先して敬意を表すと、チームメートもこれに続くという名場面もあった。人格者としても知られる名捕手が、このオフは指揮官としてプエルトリコに勇気を届ける。
(Full-Count編集部)