マー君のメジャー挑戦は再来年でも遅くはない? 過去の例から探る米国移籍の適齢期
メジャー挑戦に最適な年齢は?
田中将大投手(25)がメジャーのマウンドで吠えている姿を早く見たい。日本人の多くがそう願うところではあるが、球団の経営サイドにとっては、新ポスティング制度の入札額の上限として設定された2000万ドル(約20億円)は適正価格ではない。楽天が容認しなければ、本人も渡米の思いを封印しなくてはならず、残留の線も色濃くなってきている。
脂の乗っている時にマー君のメジャー挑戦を見たい気もするが、果たして、アメリカのマウンドに立つ上での適した年齢はいくつなのだろうか。ポスティングシステムを利用して渡米した過去の選手たちの主な例を見て検証したい。
第一人者のイチロー外野手が入札されたのは2000年11月のことだった。約14億円でマリナーズが獲得した当時、イチローは27歳だった。
その当時のレートで日本円に換算した場合、過去、最も落札額が高かったのは約60億円でレッドソックス入りした松坂大輔だ。06年11月のことで、この時、怪物・松坂は26歳だった。田中と同じ右投手は27歳になる1年目に15勝をマークし、28歳となる翌年には自己最多の18勝を挙げている。
岩隈久志は10年11月、29歳の時にポスティングによるメジャー行きを目指し、アスレチックスが約16億円で落札したが、条件面で折り合わずに破談に終わった。だが、翌年のオフに海外FA権を取得し、12年にマリナーズに入団。32歳の今年、14勝6敗と好成績を残した。