最下位に終わったロッテ 巻き返しへ、来季のキーマンは?
投のキーマンは…新人投手2人は来季飛躍に期待
今季は残念ながらリーグ6位という成績に終わった千葉ロッテ。精神的支柱の井口も現役引退を表明し、大きな変革が必要であることを感じさせるシーズンだった。来季の浮上は、これからの千葉ロッテを担っていく次なる主役の活躍にかかっている。ここでは、来季大きな飛躍が期待される選手に注目したい。
まずは今季のドラフト1位ルーキー・佐々木だ。史上初となる「5球団競合外れ1位」指名を受け、大きな期待を背負ってプロ入りを果たした右腕は、初先発となった4月6日の北海道日本ハム戦で初勝利を挙げる。順風満帆なスタートを切ったかに見えたが、以降はプロの壁にぶつかり、長く苦しい戦いを強いられることに。
しかし、ファーム調整を経て、9月13日に再び1軍のマウンドに戻ると、1失点の好投で完投勝利を挙げる。9月21日の埼玉西武戦でも、リーグ屈指の得点力を誇る打線を相手に7回1失点と好投し、見事に相手エース・菊池との投げ合いを制した。9月の月間防御率は4試合で0.95。終盤戦により一層輝きを見せた黄金ルーキーは、必ずや来季の先発陣の柱となってくれることだろう。
同じく1年目の投手として、酒居にも大きな期待が持てる。今季は先発、中継ぎの両方をこなし、ルーキーとしては申し分のない働きを見せたが、特に注目したいのは中盤戦以降の先発登板だ。今季は5勝1敗の成績を残したが、この5勝は全て8月以降の先発登板で挙げたものである。先発したほとんどの試合で7回までを投げ、2度の完投勝利を記録するなどスタミナも充分。来季も先発として起用されることになれば、安定した投球でチームを勝利に導いてくれそうだ。
最後に、石川、涌井といった主力が苦しむ中で、エース格としてローテーションを守った二木にも、期待しないわけにはいかない。今季も昨季と同数の7勝9敗でシーズンを終えたが、昨季を大幅に上回る143回1/3を投げ、防御率は5.34から3.39、奪三振は81から128と投球内容が飛躍的に良くなっていることが分かる。今季同様の投球を続けられれば、来季は自身が目標としている2桁勝利も手中に収められるだろう。