侍ジャパン稲葉新監督、初陣は「主将」置かない方針「みんながキャプテンに」
9日から宮崎合宿がスタート
16日からの「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ」を戦う侍ジャパンの稲葉篤紀監督が、9日から始まる合宿に備えて8日、宮崎入りした。メンバーも各々、宮崎市内のチーム宿舎へと集合。新生・侍ジャパンの初陣となる同大会に向けて、新監督は「選手も、コーチも、コミュニケーションをしっかりとって1つになっていく、結束力をもっていくというところをまずやっていきたい」と、合宿のテーマを掲げた。
24歳以下の選手が中心となる今回の侍ジャパン。大会前に、あえて宮崎に一堂に介して合宿を張ることにしたのも、そのコミュニケーションを促進させるため。「声の連携だったり、コミュニケーションも含めて、この短期間で1つになるということをしないといけない。この宮崎を選んだのも、同じところで食事をして、コミュニケーションをたくさん取れる時間を増やしたいということで合宿という形にさせていただいた」との狙いからだった。
今回はチームを引っ張るキャプテンは決めずに戦うことにしたといい、「今回は決めません。みんながキャプテンになってもらって、言いたいことをみんなで言い合ってやってくれればいいと思います」と指揮官は語った。
日本シリーズが終わった4日までテレビ解説などで忙しく動き回っていた稲葉監督だが、「もう始まるな、戦いが始まるんだなという強い気持ちです。日本シリーズから切り替えといいますか、解説とかもやりましたけど、このジャパンに向けて、しっかりと監督としての見方をしてきましたし、シリーズに出ている選手もしっかり見ながらやってきました」と、すでに気持ちは目の前の戦いに向いている。
「ミーティングでは『ジャパンは野球界の鑑でなくてはいけない。アンダー24という若い世代ですけど、この野球界を背負って立つという強い気持ちでやってもらいたい』とは話そうと思っています」と話した稲葉監督。「ジャパンは試合に勝つことが1番の目標。勝つためにどうしないといけないかということは、みんなに理解してもらう。全力疾走、最後まで諦めないというのは当たり前のこと。言わなくても分かっていると思いますけど」。新たな侍ジャパンの戦いがスタートする。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)