阪神大山、オリ山本ら“大当たり”、5球団競合右腕は… 16年ドラフト組の現在地は?
今季のプロ野球でタイトルに近づく大山、山本、佐野の“2016年ドラフト組”
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3か月遅れで開幕した2020年プロ野球。各球団が90試合以上を消化し、シーズンの残り30試合を切るところまで来ている。
ここからペナントレースの行方とともに、ファンの注目を集めるのが個人タイトルの行方だろう。ここまで阪神の大山悠輔内野手が24本塁打を放って巨人の岡本和真内野手と本塁打王を争い、DeNAの佐野恵太外野手は打率トップ。オリックスの山本由伸投手は防御率と奪三振でリーグトップ、勝利数もリーグ3位と複数のタイトルを狙える位置にいる。
この大山と佐野、そして山本がプロ入りしたのは、同じ2016年のドラフト。大山は阪神のドラフト1位で指名され、山本はオリックスの4位指名、佐野に至ってはDeNAのドラフト9位でプロの門を叩いた。では、この3人の活躍に代表される主な“2016年ドラフト組”の現在地を見てみよう。
この2016年ドラフトで最も注目を集めていたのは創価大の田中正義投手。最速156キロの剛腕として5球団が競合し、ソフトバンクが交渉権を獲得した。大きな期待を背負って入団した田中だったが、度重なる故障で1軍登板は11試合だけ。今季も故障で、1軍どころか2軍戦での登板はない。
田中とともに競合となったのが柳裕也投手(明大)。中日とDeNAが入札し中日に入団し、昨季は11勝をマークした。田中と柳を外した5球団が競合したのが佐々木千隼投手(桜美林大)。くじ引きの末にロッテに入団したものの、こちらは入団後の4年間でまだ目立った結果は残せていない。
この他、現在それぞれのチームで活躍している同年のドラフト1位といえば、オリックスの山岡泰輔投手、西武の今井達也投手、DeNAの浜口遥大投手、巨人の吉川尚輝内野手、日本ハムの堀瑞輝投手らが挙がる。一方で楽天の藤平尚真投手、ヤクルトの寺島成輝投手、広島の矢崎拓也投手は期待に応えられてはいない。
球界最高の投手の1人となった山本はオリックスの4位指名。オリックスは山本と山岡という2枚看板がこの年、一度に入団している。また、中日も2位で京田陽太内野手、西武は3位で源田壮亮内野手、4位で平井克典投手が加入している。楽天は田中和基外野手が3位、森原康平投手が5位で入団し、トレードで巨人に移籍した高梨雄平投手も9位で入団している。
この年、支配下指名では87人が指名され、佐野が84番目、高梨が85番目の指名だった。また、育成ドラフトでも28人が指名され、オリックスの張奕投手や巨人の松原聖弥外野手といった売り出し中の若手が指名され入団している。