前田健太は「リスキー」から「CY賞級」へ 有望株放出のツインズに米メディア納得
前田加入のツインズは「劇的に改善されたローテーションを手に入れた」
ツインズの前田健太投手は今季、ドジャースからトレードで移籍した新天地でエース級の活躍を見せた。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」でも、その躍進ぶりを紹介。「“リスキーなトレード”において、すぐさま計り知れない見返りをもたらした」と前田を絶賛している。
前田は今季11試合に登板し、6勝1敗、防御率2.70をマーク。9月29日(日本時間30日)のアストロズとのワイルドカードシリーズ第1戦でも5回2安打無失点と好投した。チームは敗れて地区シリーズ進出を逃したが、圧倒的な存在感を示すシーズンとなった。
同メディアでは、ツインズ番を務めるアーロン・グリーマン記者が今季のチームMVPを選んだ記事を掲載。主軸として今季16本塁打、33打点、打率.303の成績を残したネルソン・クルーズを1位に挙げたのに続き、前田を2位にランクインさせた。
その理由として、前田の成績の一部を紹介。被打率.168はビーバーの.167に次ぐリーグ2位で、被出塁率はリーグトップの.202、被OPSはビーバーに次ぐリーグ2位だったことなどを挙げた。さらにERA+161は、ヨハン・サンタナが2度目のサイ・ヤング賞を獲得した2006年以降、球団では最高の数字であることに言及。ツインズにとっては「(マエダによる)サイ・ヤング賞級のパフォーマンスと劇的に改善されたローテーションを手に入れた」と触れた。
その上で、FAで一線級の先発投手の獲得をオフに目論んでいたツインズが前田を安価で獲得した意義を強調。「剛速球を操る有望株のブラスダー・グラテロルをロサンゼルスに手放すという“リスキーなトレード”において、すぐさま計り知れない見返りをもたらした。もしシェーン・ビーバーの圧倒的な活躍がなかったら、マエダはア・リーグのサイ・ヤング賞を力強く主張していたことだろう」とまとめた。
開幕が延期されシーズンが60試合に短縮された中、獅子奮迅の活躍で評価を一変させた前田。その右腕にかかる期待は、さらに大きくなっていきそうだ。
(Full-Count編集部)