DeNA、土壇場9回2死から同点弾でドロー 巨人Vに指揮官「優勝にふさわしいチーム」
10回2死満塁の窮地で一度は押し出し死球の判定もリクエスト成功で難逃れる
■DeNA 3-3 阪神(30日・横浜)
DeNAが30日、本拠地での阪神戦で、土壇場での起死回生の一発で引き分けに持ち込んだ。2点ビハインドの9回2死1塁の場面で、ロペスが阪神の4番手スアレスから同点2ラン試合後のラミレス監督は「本当に素晴らしいホームランだった。ホームでの試合で最後まで諦めない姿勢を見せることができた」と勝ったような喜びようだった。
敗色濃厚の展開からの一発を指揮官は「9回まで1安打のみの展開で、あの状況でホームランが出たのは素晴らしい。価値ある一本だった」と改めて絶賛。その後、延長戦へ。三嶋が登板した10回表には、2死満塁の場面で代打の植田への投球がグリップ付近に当たり、一度は死球の判定。しかし、ラミレス監督のリクエストが成功して判定はボールとなり、植田を三振に打ち取ってピンチを免れた。
指揮官は「当たった時の音がかなり大きかったので、あれで手に当たれば骨折するだろうというぐらいだった。バッターのリアクションを見て、もしかしたらと思ってアピールした。判定が変われば失いかけていた流れがこちらに来て、三嶋も抑えてくれると思っていたが、その通りになった」と、してやったりの表情で話した。
この日、首位の巨人は本拠地でのヤクルト戦に引き分け、2年連続38度目のリーグ優勝を決定。ラミレス監督は「我々もベストを尽くしてトライしたが、優勝には届かなかった。巨人は優勝にふさわしいチームだったということ。巨人は全てが噛み合っていたと思う。何かひとつ、ということではなく、全てのパートでいい結果を残して優勝につながった」と語った。
現在4位のDeNAだが、試合前まで2位の阪神とは2ゲーム差。この日は3位の中日が敗れたため、その差は1.5ゲーム差となった。ラミレス監督は「2位になる前にまずは3位を目指して、そこからまた上を狙いたい。阪神もいい野球をしているので、簡単ではないことは間違いが、1戦1戦という気持ちで勝っていきたい」と、地元で残り2試合の阪神との直接対決に必勝を誓った。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)