ロッテ二木が4000万円でサイン、大幅アップも愛車こすり「まずは修理代…」

契約更改に臨んだロッテ・二木康太【写真:細野能功】
契約更改に臨んだロッテ・二木康太【写真:細野能功】

今オフから一人暮らし開始「部屋にあるのはコップだけ」

 ロッテ二木康太投手が30日、千葉市内の球団事務所で契約更改に臨み、1800万円から倍増以上の2200万円の大幅アップで4000万円(金額は推定)を勝ち取った。

 二木は今季、不振の涌井、石川の両エースに代わり、ローテーションの軸として活躍した。数字こそ7勝9敗と黒星先行だが、防御率は3.39、投球回は143回1/3で初めて規定投球回数にも達し、伊東前監督も投球内容を高く評価していた。今季はオールスターに初選出され、11月の台湾遠征では初戦の先発も任された。「区切りのいいところで契約しました。(数字は昨年と同じ)7勝9敗だが、内容は全く違ったと言ってもらった。規定投球回達成と防御率3.5以下と、目指した数字を達成できた」と振り返る。

 開幕ローテから外れ、2軍調整で味わった悔しさをマウンドで晴らした。だからこそ、今季のベストピッチは、初先発した4月14日の西武戦だという。勝ち負けはつかなかったが、7回を4安打1失点に抑えた。「あの試合でダメなら、またファームだと思った。あの試合でしっかり投げられ、結果的にはローテーションで回ることができた」と、今季初登板がエポックになったとする。

 昨年オフから投球フォームを意識的に変え、筋力トレーニングでパワーアップもした。「まっすぐが良くなって、フォークの球速も上がった」と話し、来季の目標を防御率2点台に設定した。「2点台なら(2桁)10勝という数字が近づいてくる」と話すと同時に、もちろん開幕投手にも名乗りを上げる。

 23日のファン感謝デーを終えた翌日、浦和の寮を退寮し、一人暮らしを始めている。「部屋にあるのはコップだけ」と部屋の中は寂しいようで、アップした年俸で家財道具を揃えなければいけない。だが、契約更改に向かう途中で愛車をこすってしまい、「まずは修理代の方…」と笑わせた。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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