西武・辻監督「残り4試合死ぬ気で戦う」単独2位浮上でCS見えた
最終戦セレモニーには山川や今季1軍登板なしの松坂、引退する高橋朋らも参加
■西武 10-3 日本ハム(4日・メットライフ)
西武は4日、本拠地メットライフドームでの今季最終戦となる日本ハム戦に10-3で大勝した。この日、2位に並んでいたロッテが敗れたため、単独2位に浮上し、クライマックスシリーズ(CS)進出に前進した。残り4試合は全てビジターで、楽天と2試合、ロッテと1試合、今季王者ソフトバンクと1試合。油断できない戦いを乗り越え、昨年まで2年連続でリーグ優勝を果たしながら、CSでソフトバンクに下克上を許したリベンジを狙う。
試合は思いがけないほどの完勝だった。日本ハム先発で今季未勝利の吉田輝を攻め、1回には外崎がしぶとく遊撃後方にポトリと落とす先制打。中村が押し出し四球、スパンジェンバーグが右前適時打、木村が左犠飛と続いて一挙に4点を奪った。2回にも源田の右前適時打、スパンジェンバーグの15号3ランで4点を奪い、試合の大勢を決めた。
試合後の本拠地最終戦セレモニーで、メットライフドームに駆けつけた観客を前に辻発彦監督は「3連覇という大きな夢に向かって戦ってまいりましたが、願いかなわず、今の位置にいるわけです」と無念の思いを吐露。ただ、単独2位に浮上し、CS出場が現実味を帯びてきており「しかし、まだCSという大きな目標があります。残り4試合、死ぬ気で戦ってまいります」と誓った。
さらに「来年は、今年の敗戦をしっかり受け止め、1人1人が一から出直したいと思います。ファンの皆様と王座奪還を目指して頑張りたい」と反省の弁も。「まだ、新型コロナウイルスは暴れております。皆様も十分体に気をつけて、来シーズン開幕の日に、超満員のお客様とお会いできることを楽しみにしております」と付け加えた。
セレモニーには、7月5日に頸部の痛みや右手のしびれを抑えるための「脊椎内視鏡頸椎手術」を受けて今季登板なしの松坂、右足首の故障で出場選手登録を抹消され、CSに進出したとても復帰は困難な見通しの山川、今季限りで現役を引退する高橋朋も姿を見せた。事情や置かれた立場はそれぞれ違うが、ともかく戦える選手の力を結集して、勝ち進むしかない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)