「ガッツマン」平野恵一から継いだ魂 オリ西野、真の後継者となるために

オリックス・西野真弘【写真:荒川祐史】
オリックス・西野真弘【写真:荒川祐史】

昨年は完全にレギュラー定着、平野氏の背番号「5」を継承も…

 もがき、苦しんだ1年だった。昨季は全試合出場を果たしたオリックスの西野真弘内野手が、今季100試合の出場で打率.234にとどまる悔しいシーズンを送った。

 167センチの小さな身体ながら、広角に打ち分けるバッティングと俊敏かつ堅実な守備で、二塁のレギュラーをつかんでいた西野。同じように小柄ながらも、全力プレーが代名詞の「ガッツマン」平野恵一氏を尊敬し、その背番号「5」を受け継いで臨んだ1年は、苦闘を強いられる結果となってしまった。

 西野は、東海大浦安高校、国際武道大学、JR東日本を経て、2014年にドラフト7位でオリックスに指名される。守備が売りとされていたが、春季キャンプで注目が集まったのは打撃の方だった。広角に打ち分け、俊足でかき回す。「実戦向きの選手」と評され開幕1軍の座を手に入れると、瞬く間に主力選手への階段を駆け上がっていく。

 ルーキーイヤーの2015年4月末からほぼ毎試合、スタメンに名を連ねた。打順も1番から3番までの重要な役目を任され、「つなぐ野球」をモットーにチームの勝利に貢献。7月2日を終えた段階で57試合に出場し、58安打3本塁打22打点9盗塁、打率.304という成績で、レギュラー定着はもちろん、新人王候補としても大きな期待を集める。しかし、北海道日本ハム戦で右手を骨折し、残念ながらシーズン中の復帰は叶わなかった。

 翌2016年は、二塁のレギュラーに完全に定着。リーグワーストの17失策と課題も見えたものの、名手・安達と二遊間を守った。最終的に142安打2本塁打33打点16盗塁、打率.264という成績を残すとともに、全試合出場を果たして身体の強さもアピールした。

「120%のプレー」が信条だった平野氏

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