楽天・田中将大は米国でも通用するのか?
開幕20連勝を飾った楽天の大エース
またしても日本最高の投手が海を渡るのか。楽天・田中将大(24)のメジャー挑戦が、いよいよ現実味を帯びてきた。
6日の日本ハム戦では2失点で完投勝利し、開幕20連勝を達成。1912年に大リーグでルーブ・マーカード投手(ジャイアンツ)が達成した19連勝を上回り、世界新記録を樹立した。
20勝は2008年の楽天・岩隈久志投手(マリナーズ)以来5年ぶり。同一シーズン20連勝は1957年の西鉄(現西武)の稲尾和久氏と並ぶプロ野球タイ記録で、さらに昨季からの連勝を24と伸ばして自身が持つプロ野球記録も更新した。
その驚異的な成績は、日本時代のダルビッシュ有をも凌ぐもの。以前、田中が師と慕う右腕が日本ハム退団会見で「モチベーションを保つのが難しくなっていた」と言ってメジャーに飛び出したように、もはや24歳の若武者にも日本国内に敵はいなくなった。このタイミングでの渡米は、自然な流れと言えるだろう。
では、田中はアメリカでも通用するのか。いや「通用」というレベルでは困る。ダルビッシュクラスの、メジャーを代表する投手になれるのか。松坂大輔のように、期待されながらも苦しんできた投手がいるだけに、ファンの興味はこの一点に尽きるだろう。
現在、メジャーで活躍する日本人投手たちとの共通点や、楽天監督時代に野村克也氏が口にしてきた言葉を掘り下げながら、その可能性を探りたい。