西武ライオンズは片岡治大の抜ける穴をどう埋めるのか
浅村、中村の2人と内野陣を構成する選手は
金子はこれまではスイッチヒッターだったが、指揮官は左打席に専念させることを画策。両打ちだと打撃練習だけでなく、体のケアにも人より倍くらい時間を割かなければいけない。打撃面での負担を軽減することで、その分、守備に重点を置く狙いだ。この熱の入れようを見ると、春のキャンプまで若い金子を徹底的に練習させ、一人前の遊撃手、リードオフマン、さらにはチームの顔として育てようとする思いが伝わってくる。
一方、二塁手は鬼崎を中心にポジション争いが繰り広げられることになりそうだ。鬼崎は2011年にヤクルトから西武へ移籍。ヤクルト時代から控え選手だったが、今年は堅実な守備でショートのポジションを奪うなど、自身最多の105試合に出場している。「自分が評価してもらっているのは守備。当たり前のプレーを当たり前にできるように、確実性のあるプレーをしていきたい」と話す男は、掴んだチャンスを逃すわけにはいかない。その他、楽天、横浜DeNAと渡り歩いた渡辺直人、オリックスから移籍してきた山崎浩司らがポジションを争っている。
また、永江も将来を嘱望される内野手だ。長崎・海星高校から2011年のドラフト4位で西武に入団。今年はプロ2年目ながら、軽快なフットワークで華麗な守備を見せた。開幕戦では9番・ショートでスタメン出場。反面、打撃が振るわず、主に守備固めで今季は終わった。
78打数11安打、打率1割4分1厘と低調な出来だった打撃の向上が来季の定位置取りの近道になるが、「僕はまず守備です。守備率10割を目指してやっています」とし、自身の出来ることを精一杯やる姿勢を見せている。「松井稼頭央2世」との呼び声も高く、今後、台頭してくる可能性は十分にあるだろう。
才能が開花した浅村は来季、三塁手として起用される見通し。一塁手に中村剛也(30)、さらに金子、鬼崎、永江の3人を加えたメンバーが、レオの内野陣を形成することになりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count