ヤンキース入りしたエルズベリーはメジャー史上18人目の1億5000万ドル超え 過去の巨額契約の明暗は?
アホウドリと酷評されたのは?
一方、アルバトロス(アホウドリ)と酷評されたのは5人。
アルバート・プホルス(エンゼルス)は、カージナルス時代の輝きがすっかり消えた。2012年から結んだ10年2億4000万ドル(約244億6100万円)の契約は、ベースボール史上最悪だとされている。今季は右足裏を手術して途中離脱。34歳で来季を迎えるが、まだ8年も契約を残している。
アレックス・ロドリゲスも2007年オフにヤンキースと10年2億7500万ドル(約280億円)で契約を結び直すと、パフォーマンスが急激に悪化。2007年に.965だったOPSは年々下がり、今季は.771まで低下した。さらに今季は薬物規定違反で211試合の出場停止処分を受け、MLBに異議申し立てを行っている。
ジョー・マウアー(ツインズ)も8年1億8400万ドル(約187億5000万円)の契約が疑問視されている。2009年にMVPに輝いたが、その後はOPSが下がり続け、脳震とうに苦しんで捕手から一塁へとコンバートも余儀なくされている。マーク・テシェーラ(ヤンキース)も8年1億8000万ドル(約183億4000万円)の価値は証明できていない。ここ2年はケガとスランプに苦しみ、不良債権化しつつある。トロイ・トロウィツキー(ロッキーズ)の10年1億5775万ドル(約161億円)も“酷評組”に入った。ショートとして毎日プレーしているが、2012年にはケガで47試合の出場に終わった。3年前には2020年まで契約を延長したが、活躍できるか謎だ。
まだ結論は出ていないとされているのは、以下の通り。
ジョーイ・ボット(レッズ)=10年2億2500万ドル(約230億円)
プリンス・フィルダー(タイガース→レンジャーズ)=9年2億1400万ドル(約218億円)
ジャスティン・バーランダー(タイガース)=7年1億8000万ドル(約183億4000万円)
フェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ)=7年1億7500万ドル(約178億円)
バスター・ポージー(ジャイアンツ)=9年1億6700万ドル(約170億円)
マット・ケンプ(ドジャース)=8年1億6000万ドル(約163億円)
エイドリアン・ゴンザレス(レッドソックス→ドジャース)=7年1億5400万ドル(約157億円)
どの選手も契約を結んでからそれほど時間がたっておらず、これからの成績次第では絶賛されるか酷評となるか、どちらの可能性も秘めている。果たしてヤンキース入りしたエルズベリーはどうか。巨額な契約金を頭に入れながら、これらの選手のプレーに注目してみるのも面白いかもしれない。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count