米スポーツサイトが各メジャー球団の「マー君必要度」の格付けを特集
各チームの“必要度”も移籍の重要な要素に
【オプション程度】
■アストロズ
アストロズには2014年シーズンにおける競争力はすでにない。オーナーからの要求もないため、FAの投手にとっては縁遠い場所とも言える。しかし、アストロズには田中獲得費用が存在する上に、エース級ピッチャーを今すぐ補強しなければいけない必要性もある。昨年のドラフトでスタンフォード大のマーク・アペル投手を獲得したことで、先発ローテーションの4、5番手を強化することに成功したが、田中の争奪戦において、資金を投入すべきポジションにいるといっても差し支えないだろう。
■フィリーズ
コール・ハメルズとクリフ・リーのダブルエースがいるため、もう1人のエース級を獲得することはプライオリティではない。田中争奪戦への参入はさほど積極的ではないように見えるが、主力の契約状況を踏まえれば、チームの長所を更に強化することは簡単に思える。来季ハメルズとリーが輝きを取り戻し、田中をローテーションに加えるなら、ワイルドカードでのプレーオフ進出争いには十分な陣容と言える。ルーベン・アマロ・ジュニアGMがMLBの経験を持たない25歳に大型契約を与えるかは疑問だが、その資金は残されている。
■ブルージェイズ
昨年、本格的なチーム強化に着手した末に平凡な成績に終わったにも関わらず、新シーズンのプランが明確になっていない。田中獲得はリスクであるが、そのリスクはMLB1年目に適応できるかという程度。長期離脱していた選手をトレードで次々と獲得した昨年ほどの危険性はない。つまり、チームにとって田中に対する投資はそれほど大きくないリスクなのだが、争奪戦を勝ち抜くお金があるかは疑わしい
■パドレス、レイズ、マーリンズ、メッツ、ロイヤルズ
田中を獲得しても使いどころは一応あるが、すでに補強費を使っている。
【贅沢品】
■ドジャース
いかにリッチマンと言えども、ガレージに収まりきらない5台目の自家用車を必要としないように、ドジャースにも田中は必要ではない。しかしながら、カーショー、グレインキー、田中というドジャースの先発ローテーションが完成すれば、MLBでレッドソックス、タイガースと並んで3本の指に入る投手陣となり、リーグ最高の位置まで押し上げるかもしれない。
■レッドソックス
ドジャースと同じリッチマン状態。だが、レッドソックスはある程度の強化費をすでに投入しているようで、現状で田中争奪戦にそこまで参入していない。ジェイク・ピービー(07年サイ・ヤング投手)がローテーションの4番手となりそうな現状で、(エース格の)田中を先発5番手で迎えるとするなら実に贅沢だ。
マー君がこれらの中からどの球団を選ぶのか。条件面も重要だが、これらの「必要度」も大切な要素となるに違いない。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count