元巨人の辻内崇伸が新たな第一歩 女子選手初の130キロピッチャー作る
130キロのスピードを目指して投手を作っていく
元読売ジャイアンツ投手の辻内崇伸(26)が27日、都内のホテルで行われた女子プロ野球の監督・コーチ就任会見に出席した。昨季限りで現役を引退した辻内は昨季女王・アストライアのコーチのオファーを受けることを決断。「昨年までジャイアンツで8年間。現役時代は怪我に苦しみ、歯がゆい思いだった。昨年引退して新しい道に進もうと思っていたところをアストライアのコーチとして声をかけてもらった。選手として実績のない私に声をかけてもらったことに感謝したい」と話し、新たな挑戦を前に充実した表情を浮かべた。
すでにアストライアの練習を視察。同じく今季から就任する同チームの川保麻弥監督(29)から「投手とノックは任せます」と言われ、「ノックはボールに当たらなかった。練習してしっかり打てるようにがんばりたい」と苦笑い。現役時代に故障に苦しんだ経験から、選手のコンディションにも力を注ぐ決意を見せ、「怪我をしない体作り、トレーニングをしっかりと意識したい」と話した。
また、自身が専門としてきた投手でも、女子野球のレベルを向上させることを宣言。現状では120キロ前半から中盤が女子野球の最速だが、「130キロのスピードを目指して、川保監督と一生懸命がんばっていきたい」と日本人女子選手初の大台を目標に掲げた。「130キロというスピードがでれば、女子プロ野球も変わると思いますし、やっぱりスピードはスタジアムにお客様を呼ぶはずですから」と、最盛期に150キロを超える剛球を披露した辻内らしい“集客案”も披露した。
日本女子プロ野球は巨人の大先輩の松本匡史氏(59)がアドバイザーを務めており、松本氏も辻内を始めとする指導者のサポートを約束。「私の後輩の辻内がコーチとして入った。辻内くんは初めてのコーチ経験。不安はあると思うが、私も援助するし、新しく女子コーチの指導者としてがんばってほしい」とエールを送った。
同じプロとはいえ、男女の違いもある。これから第2の人生を歩む26歳は「(女子は)体がすごく柔らかいと思うので気を付けてやらないといけないと思うし、自分も勉強しながら教えていかないといけない」と気持ちを新たにした。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count