月給40万円、独立リーグで再出発 アレックス・ラミレスが日本野球を追求する理由

ラミレスがずっと言い続けている言葉

 ラミレスはメジャー・リーグからヤクルトに移籍した際、1年で帰るつもりだった。日本の野球を下に見て、言い方は悪いが、出稼ぎ感覚だった。だが、1年目の2001年。29本塁打、打率2割8分を放ち、ある程度の成績を残せたものの、「日本の野球のレベルが高い」と頭を抱えた。配球の違いなど、投手のレベルの高さを感じ、「このままでは終われない」と日本球界を見る目が変わり、敬意を表すようになった。

 それ以降、日本語を積極的に学び、文化も吸収。チームメイトとも交流し、日本に順応した。2000安打を放ち、名球界入りするほどの打者になれたのも、新しい世界に足を踏み入れて、積極的に溶け込もうとしてきたことが大きい。だから今回のBCリーグにも月収40万円という金額にもかかわらず、思い切って飛び込んでみようと決意した。

 ラミレスはずっと言い続けている言葉がある。

「どう始まるかではなくて、どう終わるかである」

 最後に笑っていられればいい。群馬の監督は阪神でプレーした川尻哲郎氏。過去に現在、巨人の2軍コーチを務めている秦真司氏も監督をしていたことなどから見ても、NPBへのルートがないわけではない。ここから復帰への道も探れるだろう。いつかは日本のプロ野球で監督を夢みるラミレスにとって、独立リーグを知ることはマイナスにはならない。男はプライドを捨て、とことん、日本を追求しようとしている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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