39歳でも衰えることのない驚異の向上心 黒田博樹が習得を目指す“新球種”
“新球種”が今季黒田の投球の鍵となる
いずれにせよ、この“新球種”が今季の黒田の投球の鍵となることは間違いない。
昨年は8月途中に防御率がリーグトップになるなど獅子奮迅の活躍を見せながら、最後は6連敗でシーズンを終了。今月12日のタイガース戦で3回2/3を10安打6失点と乱れると、ニューヨークのメディアは昨季終盤の不調を蒸し返して一斉に不安の声を上げ、衰えを指摘した。
ただ、この試合以外では抜群の安定感を発揮している。「私は彼についてはとてもいい感触を持っている」と、ジラルディ監督の絶大な信頼にも変化はない。
田中が加入し、日本人ファンの注目もいっそう大きくなるシーズン。黒田は「僕もいい刺激を受けて、何かアドバイス出来ることがあれば、ぜひ力になりたい。僕自身も色んなことを学べればいいかなと思っています」と言う。
メジャーで確固たる地位を築きながら、後輩からも「学ぶ」という姿勢を持てるところが、いかにもこの男らしい。
悲願のワールドシリーズ制覇へ。成長を続ける39歳は名門ヤンキースの中で渋い光を放ち続ける。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count