メッツ・松坂大輔は、なぜ開幕直前にマイナー契約を結び直したのか?
“追試”を経て怪物はサバイバルに生き残れるか
松坂はメジャー契約ではない。「アクティブロースター」と言われる25人の開幕メンバーに入れるためには、まずはメジャー40人枠に登録する必要がある。つまり、40人枠に入っている誰かをマイナー契約か自由契約にして、枠を1つ空けなければいけない。メヒアとの争いがどのような決着を迎えるか分からない中で、この選択はできない。
また、メヒアはメジャー契約を結んでいて、40人枠には入っているが、開幕でアクティブロースター入りを逃した場合には、「オプション」を行使することになる。選手をアクティブロースターから40人枠に落とすときに行使される「オプション」には数に限りがあり、使わないにこしたことはない。松坂とマイナー契約を結び直せば、この判断もぎりぎりまで待てることになる。
球団側は、本人にこれらの事情を説明。松坂も了承し、マイナー契約を結び直したという。すべては、松坂とメヒアに開幕前の最終登板で最後のテストを受けさせるためにした措置だ。首脳陣が2人を高く評価しているからこそ、このような決断を下した。つまり、29日のブルージェイズ戦は、大きな意味を持つことになる。
現時点では、松坂の方が開幕メジャーに近いと見られている。ブルージェイズ戦は“追試”とする見方もあるほどだ。これまでのような投球が続けば、先発5番目の椅子は確保できるはず。「怪物」はサバイバルに生き残れるのか。最終登板に注目したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count