今後も到達可能な大記録が目白押し イチローにとって“価値ある”記録を読み解く

到達可能な大記録はいくつもある

 ただ、イチローには、まだ到達可能な大記録がいくつも残されている。では、その中のどれに喜びを感じるのだろうか。本人のコメントからは、その一端を読み取ることが出来る。

「出てるだけでカウントされるものに僕は価値を見いだせないのでね。それに尽きるよね」

 つまり、イチローにとっては、試合に出場するだけでなく、その中で何をするかに意味があるということだ。

 大きな価値があるのは、やはり安打数だろう。現在、メジャー通算2748本となっており、3000本には何が何でも到達しておきたいところだ。現時点でも、引退後の野球殿堂入りは確実とされているが、資格取得1年目の選出を目指すなら、「3000」という数字は必要不可欠となる。

 また、日米通算安打でのピート・ローズ超えも視野に入っている。ここまで4026本で、歴代1位の4256本に迫っている。メジャー3000本までは252本、日米通算4256本までは230本となっているが、外野手の5番手として起用されているヤンキースにいては厳しいかもしれない。マリナーズ時代のイチローならば今季中の達成もありえたが、現状では早くても来年までは持ち越しとなるだろう。

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