トラブル続きのヤンキース先発陣は早くもマー君頼りに!? 「田中だけが唯一頼れる存在」
共に防御率5点台のサバシアと黒田
ピネダは4月23日のレッドソックス戦の2回に首筋に大量に塗り付けた松ヤニを用いた不正投球で退場となり、10試合の出場停止処分を科された。処分の解ける5日のエンゼルス戦で復帰の予定だったが、4月29日の実戦練習で右広背筋を故障。全治3~4週間の診断となる見込みだという。
また、ローテーションの柱と見込まれていた2人のベテランは乱調気味だ。「CC・サバシアは大量失点を受けるビッグイニングを避けることができない。ヒロキ クロダは(打者を)ごまかすことができなくなっている。2人のビンテージ級の優秀な競走馬は3試合でチームに困難をもたらしている。彼らの年齢と負担を考慮したとしても……」と記事では記している。
確かに33歳のエース左腕、サバシアは今季3勝3敗ながら防御率は5・11と失点が多い。39歳の黒田も2勝2敗で防御率5・28。実績抜群のダブルエースはピンストライプの名門に期待されている安定感をもたらすことができていない上に、不安なデータもあるという。昨年8月17日以降、60イニング以上投げている103人のメジャー投手のうち、黒田の防御率6・07は下から3番目で、サバシアの5・16は下から7番目だったというのだ。
「(先発陣の不安から)田中にはエースとブルドッグの役割が残された。田中の防御率は2・27で、他の4人の平均防御率は4・98(ピネダの防御率1・83も含めてだが)。ヤンキースの先発陣は今季6回以降29のアウトを記録しているが、そのうちの17は田中が奪っている。田中の先発時の平均イニング数は7回を超えるが、他の4人は5回2/3に届かない」
同紙がそう報じているように、ヤンキースの現状を踏まえれば、田中への依存度が高まるのも仕方がないことなのかもしれない。昨年逃したプレーオフ進出を果たすために、田中には、これまで以上に“稼ぎ頭”として期待がかかることになりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count