ジラルディ監督がイチローの出場機会増を明言 「彼は我々に貢献し続けている」
イチローの立ち位置は地元メディアの中でも明確に変わってきている
一方、ポジション争いのライバルは期待された活躍ができていない。レッドソックスからFAで加入したジャコビー・エルズベリーは開幕当初は好調だったが、今は打率2割6分5厘。同じくカージナルスからFAで加入したカルロス・ベルトランは打率2割3分4厘と不振の上に右肘の骨棘障害で故障者リスト入りしている。
この現状で地元メディアからもイチローの活躍を評価する声が高まっている。
ESPNでは「不完全なヤンキース攻撃陣は、本調子ではないクリス・セール以下」という見出しでヤンキースの攻撃陣を特集。22日のホワイトソックス戦に先発した打撃陣の不発から、勝利に貢献できる好調な選手として、ヤンガービス・ソラルテ三塁手、ブレット・ガードナー外野手、マーク・テシェイラ一塁手に加え、イチロー・スズキの名前を挙げている。
一方、対照的に勝利に貢献できておらず、先発に相応しくない、もしくは今後注視が必要な選手にはエルズベリー、ブライアン・マッキャン捕手、デレク・ジーター遊撃手、指名打者兼外野手のアルフォンソ・ソリアーノの名前が連なった。
指揮官のみならず、「外野手の5番手」という屈辱的な位置付けだったイチローの立ち位置は地元メディアの中でも明確に変わってきている。どんな苦境でも黙々と結果を出してきた日本の誇る安打製造機に、いよいよ反撃のチャンスは巡ってくるのか。機は熟したのかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count