5人のチームメートが語る田中将大の底知れぬ魅力 「彼はたくさんの球種で相手を倒せる」
キャプテン・ジーターが分析する田中の強み
けが人が続出していることで、現在はローテーションの一角を担うビダル・ヌーニョは、同じ先発だからこそ田中の凄さを肌で感じているようだ。強いハートを持っていなければ、メジャーの世界で圧倒的なパワーを持つ強打者に対して向かっていくことはできない。
「彼は恐れを抱いていない。すべてをコントロールできる。立ち向かっていく。そして、今までに誰も見たことがないようなスプリットを持っている。ほかのすべての投手と同じように、チームを勝たせようとしている」
そして、最後に登場するのはキャプテンのデレク・ジーターだ。今季限りで引退するヤンキースのシンボルですら、田中の投球には驚きを隠せない。今まで、数々の名投手を間近で見てきた男は、田中の最大の強みは球種の豊富さにあると見ている。
「(魅力は)1つではないと思う。彼はたくさんの球種で相手を倒せる。日によって、球種が偏ることがない。球数を少なく抑えられる。彼が登板するときは(相手に)スカウティングレポートがあって、何をするか(どう攻略するか)を考えてくるようだが、彼は自分にとって何がいいかを(日によって)考えているように思う。そして、彼がいいと感じている球を打つのは非常に困難なんだ」
チームメートはルーキー右腕の底知れぬ能力を感じており、主砲のマーク・テシェイラは5日のアスレチックス戦後に早くも田中のことを「真のエース」と認めた。ただ、本人のコメントからは、まだまだ満足していないことが伝わってくる。このまま進化を続けたら、いったいどれほどのピッチャーになるのだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count