市和歌山が2004年以来となる夏の甲子園出場 ヤクルト川端慎吾らが挑んだ10年前の戦いと後輩たちがこじ開けた扉
川端らは3年の夏は県大会決勝で智弁和歌山に敗れる
2005年のセンバツでは、鹿児島の神村学園と対戦。相手は大会で準優勝したチームで、エースは現在、現西武の野上亮磨投手だった。いつか甲子園で本塁打を打ちたいという夢を持っていた川端は、ライナーでライトへホームランを放ったが、惜しくも3-5で敗退した。
その年の夏も、注目の打者として、甲子園出場を期待された。順調に勝ち進んだが、県大会の準決勝で、その後阪神に入った橋本良平(当時2年生。昨年引退)のいた智弁和歌山に7-9で敗れ、夏の聖地に戻ることはなかった。
この年の甲子園は、大阪桐蔭の辻内崇伸(元巨人)、平田良介(中日)が活躍。優勝は南北海道の駒大苫小牧だった。最後の夏の甲子園出場は逃したが、川端は同年のドラフト3位でヤクルトに入団。培った経験をプロの世界に生かした。
最後の夏の甲子園から10年。後輩たちは、当時川端らが敗れた強豪を倒し、出場を決めた。ノーシードから勝ち上がった選手たちはここまで執念とも言える粘りを見せている。10年ぶりの聖地にはどんなドラマが待っているのか。その戦いを川端ら多くの先輩たちが見守っている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count