昨季ワールドシリーズ覇者が“草刈り場”に!? 低迷するレッドソックスは来季以降に向けて売り手に転じるのか
エース左腕レスターのトレードまで浮上
さらに、ここにきて今季限りでフリーエージェント(FA)となるエース左腕ジョン・レスターの名前がトレード市場に挙がり、米国で話題になっている。ベン・チェリントンGMは、組織として何が正しいかを考えて判断するとしているが、今季10勝7敗、防御率2・52と安定感抜群のレスターは、確かに優勝を争っているチームにとって魅力的だ。
記事では「あるメジャー関係者は、レイズのエース左腕デビッド・プライスを狙っているとされるドジャースが、レスターについてもレッドソックスと話し合っていると言っていた」とされている。レイズはここにきて怒濤の勢いを見せており、優勝、ワイルドカード進出が狙える位置に浮上しつつあるため、エース左腕を放出しない可能性が高まっている。
となると、ドジャースは狙いを切り替える必要が出てくる。レッドソックスは、同じように最下位に低迷していた2012年にジョシュ・ベケット、エイドリアン・ゴンザレス、カール・クロフォードと主力級をごっそりとドジャースにトレードさせた実績があり、両球団には確かなコネクションがある。レスターは仮に今季途中にトレードに出されても、FAとなる来季はレッドソックスに戻ってきたいとの希望を明かしており、今季限定のトレードが実現する可能性もある。
ロイヤルズはレッドソックスのムード-メーカーでもあるジョニー・ゴームズを狙っているという。青木宣親の不調などもあり、外野手の補強に動いているロイヤルズは、右打者をラインアップに加えたいと考えている。ゴームズが左投手に強いことが、非常に魅力的だと見ているようだ。
複数の球団はレスターと同じように今オフにFAとなる中継ぎ左腕のアンドリュー・ミラーに興味を示しているとも言われている。今季は26日時点で9イニングあたりの奪三振14・6、与四球2・7と目を見張る成績を残しており、トレード市場では人気者だ。記事では有力候補にブレーブスの名前を挙げ、25~27日にレッドソックスがレイズとの3連戦に臨んだ敵地トロピカーナフィールド(セントピーターズバーグ)に、同球団がスカウトを送り込んだとの事実も伝えている。
さらに、ESPNには「パイレーツがソックスのリリーバーたちを狙っている」と題した記事も掲載されている。レッドソックスがブルージェイズと敵地ロジャースセンター(トロント)で対戦した21~24日の4連戦を、ナ・リーグ中地区で首位ブルワーズと3ゲーム差の3位、ワイルドカード圏内と1・5ゲーム差に付けるパイレーツのスカウトが視察したという。