昨季ワールドシリーズ覇者が“草刈り場”に!? 低迷するレッドソックスは来季以降に向けて売り手に転じるのか

上原は球団側が残留を希望も、何が起きても不思議ではない

 レッドソックスには今オフにFAとなる救援投手が4人いる。上原、ミラー、マーク・ベイデンホップ、クレイグ・ブレスローだ。さらに、開幕を先発ローテーションの一角で迎えたフェリックス・ドゥブロン(2018年にFA)、開幕前に2年契約で加入しながら防御率5・35と期待を裏切っている元カージナルス守護神のエドワード・ムヒカもトレード可能だとされている。パイレーツが狙っているのは、この6人の中にいるというのだ。

 もっとも、記事では「ソックスはウエハラをトレードさせないようだ」と言及。地元メディアでは、チェリントンGMが上原の放出に否定的で、立て直しを図る来季の重要な戦力として考えていると報じられている。可能性としては完全に消えるだけではないが、6人の中では最もパイレーツ移籍が現実的でないと言える。

 ミラーは前述のとおり魅力的なトレード候補で、大きな見返りも期待できる。ベイデンホップも今季好調で、ブレスローは昨年の世界一に大きく貢献するなど実績十分。ドゥブロン、ムヒカが求められる可能性も、もちろんある。

 仮にレッドソックスが救援陣のトレード相手として層の薄い外野手を求めるなら、パイレーツはマッチする相手だ。マイナーには有望株がおり、両者が得をするWIN-WINのトレードとなる。上原ではなくても、他のリリーバーが移籍することになるかもしれない。

 昨年のワールドシリーズ王者であっても何かの原因で躓けば、今年のような状況に追い込まれてしまうことも、戦力均衡化の仕組みがしっかりしているメジャーリーグの醍醐味の1つではある。上原については、球団側が残留を希望していることがいち早く明らかになったことは、信頼の高さの表れとも言えるが、果たしてどうなるか。このままレッドソックスが完全に「売り手」となれば、何が起きても不思議ではない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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