高校野球を彩ってきた3人の名指導者 それぞれが迎える最後の夏
1992年の甲子園準Vの拓大紅陵・小枝守監督もこの夏が最後
千葉の拓大紅陵の小枝守監督(63)もこの夏が最後だった。
1992年の夏の甲子園では惜しくも0-1で西日本短大付に負けて、優勝は逃したが、そこから千葉の強豪として存在感を見せてきた。最近は甲子園から遠ざかり、この夏も4回戦で柏日体に0-4で敗れた。だが、野球以上に生徒指導を重んじる教師だった同監督が去ることについて、教え子たちからも惜しむ声があった。
元々は日大三で監督を務め、現在の日大三の小倉全由監督(57)は大学時代の後輩。小倉監督は小枝監督に指導者としての基礎を学んだ。千葉県内にはライバル高校と知りながらも、助言をもらったことのある指導者も多い。「自分がここまでやれたのも大勢の支えがあったからです。感謝しております」と最後まで礼儀を重んじた。
毎年のように名将が表舞台から去るが、野球への情熱は失われず、違う学校で指導していることも多い。野球部を強くして名前を全国区にしたい学校側もそのような指導者を求めている。勇退した監督、コーチたちの次の野球人生にも注目したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count