衝撃的な大型トレードが続々と成立 最大の“勝ち組”はどの球団?
「ファイヤーセール」となったレッドソックス
【ヤンキース(ア・リーグ東地区3位)】
最終日にレッドソックスからステファン・ドリュー、ダイヤモンドバックスからマーティン・プラドと内野手2人を獲得。セカンドのレギュラーだったブライアン・ロバーツを戦力外とする驚きの措置もあった。すでにパドレスからチェイス・ヘドリーを獲得しており、弱体化を指摘されていた内野陣の強化には成功した形だ。また、ロッキーズからは左腕のクリス・カプアーノを獲得し、けが人続出の先発投手も補強した。ブライアン・キャッシュマンGMが明言していた右打ちの外野手の獲得はならなかったが、地元メディアはプラドをライトでも起用すると報じている。後半戦に入って調子を落としているイチローには逆に出番の減少が指摘されており、今後の奮起に期待したいところだ。
【カージナルス(ナ・リーグ中地区2位)】
2年連続のワールドシリーズ進出を目指し、今年も効果的な補強を行った。チームの柱であるヤディア・モリーナが故障している捕手には、レッドソックスを戦力外となった実力者のA・J・ピアジンスキーを補強。層を厚くして対応している。また、トレード期限最終日には、レッドソックスからジョン・ラッキー投手を獲得。代わりに主軸のアレン・クレイグをレッドソックスに放出したが、先発投手陣の強化に成功した。
【マーリンズ(ナ・リーグ東地区3位)】
トレード期限最終日にアストロズと若手選手同士のトレードを成立させ、有望株のジャレッド・コザート投手を獲得。今季は完全に先発ローテーションの一角に定着した右腕は高い評価を受けており、地区制覇を諦めていないマーリンズにとっては大きな補強だ。噂されていたレスターの獲得はならなかったが、戦力の上積みには成功した。
【レッドソックス(ア・リーグ東地区5位)】
レスター、ラッキーだけでなく、すでにジェイク・ピービーをジャイアンツに、フェリックス・ドゥブロンをカブスに放出しており、4人も先発投手を放出した。まさに「ファイヤーセール」を敢行した形だ。一方で、補強ポイントだった外野にセスペデスを獲得。再建に向けて複数の若手有望選手も加えた。また、レスターはFAとなるオフにレッドソックス復帰を希望することも明かしている。来季、名門の復活はあるのだろうか。